- 平均足の見方や使い方を詳しく知りたい
- MT4・MT5・Tradingviewやスマホで平均足を設定する方法を知りたい
- 平均足を使った上級テクニックをマスターしたい
平均足は、世界中で愛用されている日本生まれのテクニカルツールです。
トレンド方向や相場の勢いが一目瞭然なので、初心者の方から上級者の方まで非常に人気のテクニカルツールになっています。
しかし、平均足はローソク足と違った表示のされ方や特徴がありますので、使い方を深く理解する必要があります。
よって、この記事では、
- 平均足の基本と特徴をマスター
- 平均足の見方と使い方
- 平均足のMT4・MT5・Tradingviewの設定方法
- おすすめ平均足カスタムインジケーター7選
- 平均足を活用した上級テクニック
- 平均足Q&A集
など、かなりのボリュームで解説しています。
平均足を理解されたい方は、このひと記事ですべてを理解することができます。
平均足を使いこなせるようになれば、新しいマイルールを構築することができます。
トレンド判断、エントリー、決済、トレーリングストップなど、あらゆる場面で平均足を活用することができます。
そのことによって、今まで以上の収益が生まれる可能性があります。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
目次
- 1 平均足とは
- 2 MT4/MT5・TradingViewで平均足の設定方法
- 3 平均足の見方
- 4 平均足のメリットとデメリット
- 5 平均足を活用した実践的なトレード戦略
- 6 MT4/MT5で平均足だけを表示する方法
- 7 MT4/MT5の平均足と他のインジケーターを組み合わせた上級テクニック
- 8 無料で使える平均足インジケーター7選
- 8.1 1.『new-heiken-ashi-indicator』
- 8.2 2.『ADX MTF Trend Indicator」
- 8.3 3.『Heiken_Ashi_Smoothed』
- 8.4 4.『I_Heikin Ashi Candle』
- 8.5 5.『Smoothed Heiken Ashi Candles v1』
- 8.6 6.『Off-chart 21 MA, Bollinger Bands and Heikin Ashi Candles』
- 8.7 7.『Support and Resistance-Heiken Ashi-Swing Index System-alerts』
- 8.8 カスタマイズ可能な平均足インジケーターの特徴と選び方
- 9 スマホとタブレットで平均足は使えるのか?
- 10 まとめ|平均足をMT4/MT5・Tradingviewで使いこなすための総まとめと補足説明Q&A
平均足とは
平均足(Heikin-Ashi)は、日本発祥のチャート分析技法で、ローソク足チャートを平滑化し市場のノイズを減らすのでトレンドがハッキリとわかり、特に海外の順張りトレーダーに人気があります。
平均足の歴史と今
平均足は大正時代に考案されたとも言われる日本古来のチャート分析法です。
「コマ足」「平均コマ足」などと呼ばれることもあります。
起源は不明ですが、かつて生糸相場で大儲けした相場師が「秘密の線」として使っていたことで有名になりました。
現在日本では使われることが少なくなったのですが、海外で日本のチャート分析システムが注目され研究されており、その中でも人気になっているのがこの平均足なのです。
そのため海外のチャートシステムにはHeikin-Ashiとして標準装備されているものが今や一般的となりました。
平均足の計算式
計算方法は以下のとおりとなります。
“平均”足という名の通り平均値をたくさん用いて成り立っています。
ちょっと複雑に思えるかもしれんが、画像と照らし合わせながら式の意味を確認してみてください。
なお、通常のローソク足との違いは次の項で説明します。
1日目の計算式
始値=(前日始値+前日高値+前日安値+前日終値)/4
安値=当日安値
高値=当日高値
終値=(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)/4
2日目の計算式
始値=(前日の平均足の始値+前日の平均足の終値)/2
安値=当日安値高値=当日高値
終値=(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)/4
※「当日安値・当日高値」は、もちろん平均足ではなくローソク足で表示されるリアルなレート(価格)です。
平均足の高値・安値と終値・始値の関係性
平均足とローソク足の大きな違いは、始値・終値の違いです。
この違いから平均足内部の動きを考えてみます。
平均足とローソク足の違いと平均足内部の動き
- 平均足の始値は前日の平均足の始値と終値の中間
- 平均足の終値は当日ローソク足の4本値の平均
- ※4本値:始値、終値、高値、安値の4つの価格の総称。これを視覚的にチャート上にひとつにまとめものがローソク足。
- 平均足の高値・安値はローソク足の高値安値と同じ
- つまり平均足の成り立ちは高値・安値は通常のローソク足と同じ
- 実体部分は、『始値(前日の平均足の実体の中心部分)→終値(当日のローソク足4本値の中心部分)』という動きになる
よって、平均足はトレンド判断がしやすくなっています。
平均足の計算の性質上、窓(チャートの足と足の間に生じる空間のこと)も開かないようになっていて見やすいです。
また、平均足の最大の特徴は表示のされかたです。
陽線、陰線の表示のされ方でトレンド判断が非常に分かりやすくなっています。
次の項目で、平均足の特徴を解説していきますね。
ローソク足との違い
改めて、ローソク足と平均足の違いについて簡単に説明します。
ローソク足は、4本値(始値、高値、安値、終値)の情報を表示しています。
このローソク足の形状やいくつかのローソク足の集合を見ることでトレンドや転換点を把握することができます。
しかし、トレンドをさらに明確に把握したい場合は平均足の使用がおすすめです。
平均足は、ローソク足を基にした改良版。
こちらは、4本足に特定の計算を施し平均値をとることで、細かなノイズを取り除きトレンドの方向がより明瞭にします。
特にトレンドが発生するとき平均足は同じ色の足(陽線や陰線)が連続して現れます。
これにより相場の動きがひと目でわかりローソク足を使う場合よりもいち早くトレンドの流れを把握できます。
MT4/MT5・TradingViewで平均足の設定方法
平均足をチャートに導入する方法と基本的な見方・使い方を説明します。
この項目では、Meta TraderとTrading Viewでの設定方法を説明します。
MT4/MT5における平均足の表示と設定手順
MT4/MT5ともに平均足のインジケーターはデフォルトで既に実装されています。
それでは、MT4でチャート上に平均足を追加する手順を解説していきますね。
MT5の場合これと違いがある場合にはカッコ内に記載します。
MT4・MT5の平均足の設定手順
①ナビゲーターから起動
MT4のメニューから「表示」>「ナビゲーター」>「インディケータ」内の「Heiken Ashi」をダブルクリック>OK
(MT5の場合、メニューバーから「表示」>「ナビゲータ」>「指標」内の「Heiken Ashi」をダブルクリック>OK)
②メニューの「挿入」から起動
MT4のメニューバー「挿入」>「インディケータ」>「カスタム」(リストの一番下)>「Heiken Ashi」>OK
平均足のカスタマイズ:色とスタイルの調整
この画像のように、平均足の設定を開き、「色の設定」のタブ(MT5の場合「カラー」のタブ)をクリックすると平均足の色を設定変更することも可能です。
背景色やローソク足の色と照らし合わせながらカスタマイズして見やすくしましょう。
設定変更を終えたらOKをクリックしてください。
なお、ローソク足は消して平均足だけを表示させることも可能です。(※あとの項目で解説しています。)
また、ローソク足も併用したい方は、これものちに説明する通りサブウィンドウを使用してそこに平均足を表示するという方法などを取ります。
Trading Viewで平均足を活用
Trading Viewであれば、後に説明するようにスマホでも使用可能だというメリットもあります。
平均足の表示はインジケーターも可能ですが画像のようにチャート上部のツールバーから足のアイコンを押下し、リストの下の方から選択できます。
MT4/MT5の平均足はカスタムインジケーターがたくさんあり、自分の使いやすい平均足がみつかります。
Trading Viewは、スマホで使えるなど使用感がよい印象です。
平均足の見方
平均足の見方とその特徴を利用した基本的戦略を説明します。
※これより解説を進めますが、表示のされ方がローソク足と違うのでご注意ください。
平均足の実践的な見方と特徴
それでは、実際のチャートを見ながら解説していきますね。
①トレンド判断
平均足は、主に陽線と陰線を見ることでトレンドの方向性を判断します。
陽線は上昇トレンドを、陰線は下降トレンドを示します。
平均足ではトレンドが継続している間、同じ種類の足が連続して現れます。
例えば、上昇トレンドでは陽線が、下降トレンドでは陰線が続く傾向があります。
なお、平均足では窓を開けることがなく、始値は前の平均足の中心からスタートします。
これにより、通常のローソク足よりも市場の連続性がより明確になりトレンドの把握がしやすくなります。
②トレンドの強弱
平均足の実体の大きさも重要な情報です。
上のチャートのようにトレンドが強い時は実体が大きく、弱い時は小さくなります。
トレンド転換点では、コマ足のように実体が小さい平均足が現れることが多いです。
実体が大きい場合はトレンドに乗ったトレードを行い、小さくなったらトレンドの転換点である可能性があるため、トレードは慎重にするべきです。
③トレンドの方向性と転換点
平均足のヒゲの長さや位置もトレンドの方向性や転換点を示します。
上のチャートのように、上昇トレンドでは下ヒゲがなく上ヒゲが長い陽線が連続し、下降トレンドでは上ヒゲがなく下ヒゲの長い陰線が連続します。
ヒゲの位置が示す意味がローソク足の場合と逆です。
また、陽線に下ヒゲが出た場合、陰線に上ヒゲが出た場合は転換する可能性が高くなります。
平均足のメリットとデメリット
これまでの説明などから平均足のメリットデメリットを整理します。
平均足のメリット
- 【トレンドが読みやすい】平均足は、ローソク足と違って頻繁に色が変わることが少ないため、大きなトレンドが一目でわかりやすく、トレードにおいて方向性をつかみやすくなります。
- 【トレンドの転換点が把握しやすい】 平均足の実体の大きさに注目することで、トレンドの強さや転換点を見極めやすくなります。これは、ローソク足と比較して、より直感的で視覚的に理解しやすい点です。
- 【上位足では誤解釈が少ない】特に日足以上の時間軸で平均足を使用すると、誤解釈のリスクが減少します。トレンドが確立されている場合、その方向に沿ったトレードが可能で、判断が容易になります。
平均足のデメリット
- 【レートが読みにくい】平均足では、始値や終値、特に現在の価格が一般的なローソク足とは異なり、把握しにくい場合があります。このため、ローソク足との併用などが推奨されます。この対策はのちに説明します。
- 【下位足では誤解釈が多い】 短い時間軸で平均足を使用すると、誤解釈や誤ったトレード判断のリスクが高まります。細かな市場の動きに惑わされないためにも、より長い時間軸での分析が有効です。
平均足を活用した実践的なトレード戦略
それでは、実際に平均足をどのように活用すればよいのか、ここで解説していきますね。
平均足は特に長期間のトレンドを把握する際に有効です。
例えば、4時間足や日足での分析が推奨され、これにより確かなトレード判断が可能になります。
また、のちに紹介するローソク足と平均足を切り替えることができるインジケーターを使用すれば、両方の利点を活用することができます。
では、平均足を活用したトレード手法について説明します。
この手法は、上昇トレンド中の押し目、下降トレンド中の戻りを狙うことに重点を置いています。
以下に、その具体的な手順を説明します。
1. 長期トレンドの確認
(※チャートはローソク足と平均足を同時に表示してあります。)
最初に、長期トレンドを確認します。
時間足は、1時間足チャートを使います。
テクニカル指標は、「25」「75」「200」日の移動平均線(EMA)を用いてトレンドを判断します。
これらの移動平均線がパーフェクトオーダーで同じ方向を向いている場合、長期トレンドが確立していると考えられます。
※パーフェクトオーダー: 3本の移動平均線が同じ方向に傾いている状態。強いトレンド相場を示すサイン。
2. 平均足で押し目・戻り目を見極める
(※チャートはローソク足と平均足を同時に表示してあります。)
次に、平均足を用いて押し目や戻りを探します。
上昇トレンドの場合は上のチャートの黄色いだ円の部分のように25EMAの上で陰線が現れる場合に注目してください。
これは平均足で陰線が表示されたら、押し目に向かう可能性があります。
逆に、下降トレンドで25EMAの下で陽線が現れると戻りに向かう可能性があります。
上のチャートでも陽線の中で陰線が出ているポイントがありますが黄色いマルのポイントに注目してください。
陰線が確定した次の足で反転しそうな平均足が出現しました。
3. 短期EMAを用いてエントリー
ローソク足と平均足を同時に表示すると見ずらいので、対処方法として、ラインチャートに切り替えることをおすすめします。
ツールバーでラインチャートを選択すると切り替わります。
エントリータイミングは、上昇トレンドならそのMAの上で平均足が陰線から陽線に、下降トレンドならそのMAの下で平均足が陽線から陰線に転換したら次の足でエントリーします。
エントリー直後に逆行する足が出たら、その前の期待方向の足はダマシだったと考え損切りします(そうなるとレンジ相場に移行することが多くなります)。
連続して同じ色の足が出やすいという平均足の性質を利用する狙いが外れたからです。
4. 平均足の理解とFXでの活用
ここ説明したように平均足は、ローソク足に比べてトレンドの流れが視覚的に分かりやすく、価格動向が明確になります。
陽線と陰線が連続しやすい特性を持っており、これによりトレンドの転換や押し目、戻り目を判断しやすくなります。
これは初心者から上級者まで幅広く活用できるトレードテクニックです。
このように、平均足を用いたトレード手法は移動平均線を組み合わせることで、効果的なトレード戦略を構築できます。
初心者から上級者まで、平均足の手法を試してみる価値は大いにあります。
基本的な戦略の解説をしましたが、ここからさらに上級テクニックを解説していきますね。
MT4/MT5で平均足だけを表示する方法
さらに詳しいテクニックの解説をする前に平均足をより見やすくする設定方法を解説しておきます。
必要のない方は、流し読みで次の項目にお進みください。
平均足だけを表示させる方法は2種類ありますので、お好みの方法を選択されてください。
MT4・MT5でローソク足を消して平均足のみを表示する設定方法
この方法が簡単ですので、おすすめです。
平均足を表示するとローソク足と被って見にくくなります。
平均足を見やすくする方法の一つに先ほど紹介したラインチャートを使うか、またはそのラインも消してしまうという方法があります。
方法は以下の通りです(マル付きの番号は画像内の番号に対応)。
平均足だけ表示する手順
ツールバーでチャートをクリックしたのち、
- プロパティをクリック
- 「色の設定」タブを選択>タブラインチャートを「None」にします。
- 平均足だけのチャートになります。
ショートカットキーで平均足に切り替えできるインジケーター
インジケーターが必要ですがワンタッチで平均足とローソク足を切り替える方法もあります。
下記サイトで無料の切り替えのインジケーターが取得できます。
URL:https://www.fxnav.net/mt4navi/keys_heiken_ashi/
インストール手順
- MT4を起動
- メニューバーから「ファイル」>「データフォルダを開く」を選択
- データフォルダ内で「MQL4」>「Indicators」フォルダを選択
- 「Indicators」フォルダにダウンロードしたkeys_heiken_ashi.ex4をドラッグ&ドロップやコピペなどで移動
- MT4を閉じて再起動
- メニューバーから「挿入」>「インディケータ」>「カスタム」(リストの一番下)>[keys_heiken_ashi]をクリック
以下の画像は、設定画面です。
「OK」で使用できる状態になります。(背景が白になっているので上昇の色を変えてあります)
デフォルトではショートカットキーとして『H』のキーのワンタッチで『ローソク足⇄平均足』の切り替えができるようになります。
MT4/MT5の平均足と他のインジケーターを組み合わせた上級テクニック
さて、この項目では、平均足と他のインジケーターを組み合わせてさらに精度の高い手法を解説していきます。
平均足を用いたトレード戦略の構築―ボリンジャーバンドを使った順張り手法
ここでは、ボリンジャーバンドと平均足を組み合わせる手法を紹介します。
平均足を使ったトレード手法は、トレンド自体を把握するのには適していますが、トレンド転換点を見極めるのは少し難しい場合があります。
この問題を解決するために、ボリンジャーバンドとの組み合わせが有効です。
まずはじめに、簡単な手法の手順をまとめておきます。
平均足とボリンジャーバンドを組み合わせた手法
- 上位足でバンドウォークでトレンドを判断する
- 下位足でボリンジャーバンドの反発箇所での反転を確認してエントリーする
STEP①|上位足のバンドウォークでトレンドを判断する
平均足は陽線や陰線が連続して出現することで明確な上昇または下降トレンドを示します。
下のチャートのように上昇トレンドが生じている最中にボリンジャーバンドの+2σ〜+3σ付近で平均足が続くことがあります。
この現象をバンドウォークと言います。
バンドウォーク(強いトレンドを示す現象で、具体的には±2σバンドに沿ってローソク足が推移し続けること)が始まる可能性があります。
このように上位足でバンドウォークが確認できれば、買いエントリーを検討し、下位足で小さな押しを捉えてエントリータイミングを計ります。
STEP②|下位足ボリンジャーバンド±2σの逆張り戦略
また、下のチャートのように長期の上昇トレンド中に-2σ〜-3σに押し戻された場合は、押し目買いのチャンスです。
ボリンジャーバンドの性質上、-2~-3σに価格が突入した押し目は、トレンド方向に反転する可能性が非常に高いです。
上のチャートの場合は、陽転したらエントリーしましょう。
決済のポイント
決済ポイントは、上昇トレンドであれば、+2σ~+3σで価格が推移したらいったん決済する。
または、陰転したら決済することがベターです。
勢いが強い場合は、陰線が2回連続で続いたら決済など、独自のルールを設けてもよろしいかなと思います。
平均足とボリンジャーバンドを組み合わせた逆張り手法
ボリンジャーバンドでレンジ相場が確認できれば、±2~3σは絶好の逆張りポイントです。
レンジ相場でも平均足・ボリンジャーバンドの組み合わせはエントリーに役立ちます。
レンジ相場では、平均足がボリンジャーバンドの+2σ~+3σ近辺に達し、上限近くで連続する陽線の後に陰線が出現したら逆張りの売りエントリーが考えられます。
逆張りエントリーの際、ヒゲの部分は基本的に考慮しません。
重要なのは平均足の実体がボリンジャーバンドの指定したσ範囲に到達しているかどうかです。
ただし、市場の動きが弱い場合には、ボリンジャーバンドの±2σ~±3σに触れているのがヒゲだけの場合でも逆張りエントリーを検討する場合もあります。
逆張りトレードする場合は、必ず、下位足の平均足の陰転も同時に確認してからエントリーしましょう。
決済のタイミングとレンジ相場の終了
エントリー後に平均足の勢いが落ちて実体が短くなってくると、市場の力が弱まり反転する可能性が高まります。
これは、決済のタイミングを判断する上でも重要な指標です。
特にレンジ相場が終わりに近づくとボリンジャーバンドの幅が狭くなり、その後価格が急上昇または急落することが多いです。
つまり、ボラティリティが小さくなった場合は、逆張りトレードは避けましょう。
無料で使える平均足インジケーター7選
平均足は日本で考案されましたが、海外の方が人気が高いようで、検索すると関連インジケーターがたくさんあります。
平均足そのものを見やすくしたものからプラスアルファの機能を持つものや、根強いニーズに支えられたものからユニークなものまで7つ集めてみました。
1.『new-heiken-ashi-indicator』
このインジケーターは平均足をサブチャートに表示するだけですが、平均足の弱点である「ローソク足パターンが見にくくなる」という問題を解決し、ローソク足を併用した分析が同じチャート上で容易に行えるようになります。
2.『ADX MTF Trend Indicator」
このインジケーターは、ADX(Average Directional Index)と平均足を基にしてトレンドを判断します。
サブチャートには平均足の値を基にしたヒストグラムが描画されトレンド判断をしやすくします。
メインチャートに平均足を表示しないため、ローソク足パターンに基づく分析も可能です。
この機能によりトレンドの動きを把握しながら、同時にローソク足のパターン分析などを行うことができます。
3.『Heiken_Ashi_Smoothed』
非常に使い勝手がよいのが、この平均足スムーズドです。
この平均足スムーズドもいろいろな種類があり、多種なインジケーターがネット上に落ちています。
平均足スムーズドは、初値・終値・高値・安値それぞれの移動平均値などを算出し平均足として表示します。
平均足よりもロウソク足と重ならないため元のロウソク足と比較しやすく、また、反転が少ないのでトレンドフォローのインジケーターとして海外では人気があります。
4.『I_Heikin Ashi Candle』
平均足をサブチャートに表示するもので、上述の1と同じです。
5.『Smoothed Heiken Ashi Candles v1』
上述の3と同じ平均足スムーズドです。
6.『Off-chart 21 MA, Bollinger Bands and Heikin Ashi Candles』
サブウィンドウにボリンジャーバンドを表示します。
先述の通り平均足はボリンジャーバンドとの併用が効果的なのでその戦略を用いるトレーダーには便利なインジです。
7.『Support and Resistance-Heiken Ashi-Swing Index System-alerts』
平均足の色の変化で高値・安値を特定し、その高値安値に水平線を引いてくれます。
レジサポラインの候補として使用できます。
カスタマイズ可能な平均足インジケーターの特徴と選び方
平均足そのものに慣れるまでは、一般的な平均足がいいと思います。
見やすさも考慮すると上記の1や4がオススメです。
平均足の使用に慣れてきた段階で平均足に+αの機能を持つものを使ってみると良いでしょう。
スマホとタブレットで平均足は使えるのか?
今までの解説はPC上(MT4・MT5、Tradingview)での平均足の解説でした。
ここからは、スマホやタブレットでの平均足の使用について解説しますね。
スマホやタブレットでの平均足の使用には少し注意が必要ですので、ここで解説しておきます。
MT4/MT5のモバイル版での平均足の使用する方法
PC版のMT4/MT5であれば、デフォルトのインジケーター及び追加によるカスタムインジケーターで平均足を使えます。
しかし、スマホ・タブレットアプリ版のMT4/MT5は平均足がデフォルトで準備されてはいません。
また、そもそもスマホ・タブレットアプリ版のMT4/MT5ではデフォルト以外のインジケーターを追加できません。
よって、平均足のオリジナルインジケーターもインストールして使うことができません。
スマホ版MT4・MT5で平均足を表示させる方法
どうしてもMT4・MT5をスマホで使用したい場合、VPSを利用してリモートデスクトップ上でMT4/MT5を起動して、そのチャートで平均足を表示するという方法もあります。
また、取引量が一定量を越えることを条件に無料になるVPSも海外業者にはあります(例:XMTRADING)。
少々お金がかかりますが、24時間PC上の画面で分析したい方、
または、サインのシグナルの通知が必要な方などは、デスクトップクラウドは必須かなと思います。
私も10年以上、お名前ドットコムのデスクトップクラウドは長年使用しております。
スマホやタブレッド上で、PCと同じ精度の分析をすることができるからです。
Trading Viewスマホ版で平均足チャートを表示する方法
Tradingviewでは、スマホ画面上で平均足を表示させることができます。
ただし、カスタムインジケーターは表示することはできません。
表示可能なものは、一般的な平均足だけです。
Trading Viewスマホ版で平均足チャートを表示させる手順
- 右下の三点部分をタップ
- (見えなければ下にスクロールして)「チャートタイプ」をタップ
- 「平均足」をタップ
- このように平均足が表示されます。
まとめ|平均足をMT4/MT5・Tradingviewで使いこなすための総まとめと補足説明Q&A
今回の記事のまとめと補足です。
平均足の理解を深めるための最終ノート
1. 平均足の基本概念
- 平均足(Heikin-Ashi)は、日本で発祥したチャート分析技法で、トレンドの可視化に特化。
- ローソク足チャートを平滑化して市場のノイズを減らし、トレンドの識別を容易にする。
2. 平均足の歴史と現在
- 大正時代に考案されたとされる伝統的なチャート分析法。
- 日本では使用が減少したが、海外では注目され、Heikin-Ashiとして多くのチャートシステムに採用。
3. 計算式の特徴
- 平均足は、始値、高値、安値、終値を特定の方法で計算。
- これにより市場の動きを滑らかに反映。
4. 平均足とローソク足の主な違い
- 平均足の特徴は、始値と終値の計算方法にある。
- ・トレンドの判断がしやすくなり、市場の連続性がより明確に表現される。
5. MT4/MT5・TradingViewでの活用
- 平均足をチャートに導入する具体的な方法。
- Meta TraderとTrading Viewでの設定方法。
- カラー設定などのカスタマイズ手順。
6. 平均足の解釈とトレード戦略
- 陽線と陰線を用いてトレンドの方向性を判断。
- 実体の大きさやヒゲの長さを分析してトレンド転換を予測。
- トレンドの読みやすさと転換点の把握のしやすさが平均足の利点。
7. トレード戦略への応用
- 長期トレンドの確認、押し目や戻り目の特定、短期足でのエントリー戦略。
- 平均足を使った効果的なトレード方法とその戦術。
8. 上級トレードテクニック
- 平均足の表示を容易にするためのインジケーター。
- ボリンジャーバンドと組み合わせたトレンド順張りと逆張りの戦略。
- エントリーと決済のタイミングを最適化する方法。
9. 平均足関連のインジケーター
- 様々な平均足インジケーターの紹介と特徴。
- 初心者向けから上級者向けまでの選択肢とその使用方法。
10. モバイルでの利用法
- スマホやタブレットで平均足を表示するための手段。
- MT4/MT5のモバイルアプリとTrading Viewスマホ版の活用方法。
平均足MT4/MT5の総合的な活用ガイドとFAQ
最後に、FAQ形式で平均足の補足説明をします。
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平均足とローソク足を組み合わせて使用するメリットは何ですか?
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平均足とローソク足を組み合わせることで、市場のトレンドと短期的な価格変動の両方をより明確に把握することができます。
ローソク足は市場の即時の感情を反映し、平均足はトレンドの方向性をより明確に示します。
この組み合わせにより、トレンドの確立や転換点を見極めやすくなります。
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平均足はどのような市場で最も効果的ですか?
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平均足はトレンドがはっきりしている市場で最も効果的です。
特に長期的なトレンドを把握しやすいため、株式市場や為替市場など、比較的大きなトレンドが形成される市場で有用です。
しかし、短期間の取引やレンジ相場では、他の指標と組み合わせて使用することが推奨されます。
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平均足はどのようなトレーダーに特に適していますか?
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平均足は、特にトレンドに基づいて取引するトレーダーに適しています。
トレンドがはっきりしている市場での取引を好む中長期トレーダーにとって、平均足は市場の動向を理解しやすくするため、特に有用です。
また、ビジュアルがシンプルでトレンドの方向性が一目でわかるため、初心者にも理解しやすい指標の一つです。
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平均足を使用する際、どの時間枠が最も効果的ですか?
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平均足は様々な時間枠で有効ですが、通常、中期から長期の時間枠での使用が推奨されます。
日足や週足などの時間枠では、より明確なトレンドが確認しやすく、より信頼性の高い取引判断を下すことができます。
一方、1時間未満の短期的な時間枠では市場のノイズが多く、誤った判断を引き起こす可能性が高まります。
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平均足と他の技術指標との併用におすすめのものは何ですか?
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平均足は移動平均線、ボリンジャーバンド、RSI(相対力指数)、MACD(移動平均収束拡散指標)などの技術指標と併用すると効果的です。
これらの指標は、平均足によって示されるトレンドの強さや、可能なトレンド転換点を補足するのに役立ちます。
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平均足に基づくトレードでよくある間違いは何ですか?
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平均足に基づくトレードでの一般的な間違いは、単一の指標に過度に依存することです。
平均足は市場のトレンドを示す強力なツールですが、他の指標や市場の全体的な状況と組み合わせることが重要です。
また、トレンドが不明確な時期や、市場のノイズが多い短期的な時間枠での使用には注意が必要です。
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平均足はどのような市場環境で最も信頼性が低下しますか?
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平均足の信頼性は、市場のボラティリティが高い時や、明確なトレンドが存在しないレンジ相場の際に低下する傾向があります。
これらの状況では、市場のノイズや短期的な価格変動が平均足の解釈を困難にし、誤ったトレード判断を招く可能性があります。
そのため、このような市場状況では他の指標との併用が特に重要になります。
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平均足の使い方のコツを簡潔に整理してください
-
平均足の使い方のコツは、チャートに現れるパターンの読み方を覚えることです。
パターンは大きく8つに分けられます。
平均足の使い方8つのコツ
- 陽線の連続: 上昇トレンドを表しています。
- 陰線の連続: 下降トレンドを表しています。
- 上ヒゲ陽線の連続: 強い上昇トレンドを表しています。
- 下ヒゲ陰線の連続: 強い下降トレンドを表しています。
- 陽線の下ヒゲ: 上昇トレンドに陰りが出てきたことを表しています。
- 陰線の上ヒゲ: 下降トレンドに陰りが出てきたことを表しています。
- 実体が前の足よりも短くなる: 相場が方向感を失った状態であることを表しています。
- 上下にヒゲが出る: こちらも相場が方向感を失った状態であることを表しています。
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平均足のデメリットは何ですか?
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平均足のデメリットは、幅の狭いレンジ相場では使いづらいことです。
レンジ相場では陽線と陰線が頻繁に入れ替わるため、ダマシに引っかかりやすくなります。
入れ替わりが頻繁になったらエントリーは控えるべきです。
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平均足が使いにくい通貨ペアはありますか?
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平均足はトレンドが明確で、市場のノイズが比較的少ない通貨ペアに最も効果的です。そのため、以下のような条件を満たす通貨ペアは平均足にマッチしない可能性が高いです。
- 【低流動性通貨ペア】 流動性が低い通貨ペア、特にエキゾチック通貨ペア(例:USD/ZAR、EUR/TRY)は、価格が不安定で予測しにくい動きをすることが多く、平均足による分析が難しい場合があります。
- 【高ボラティリティ通貨ペア】 極端な価格変動を見せる通貨ペアは、短期的なノイズが多く、平均足でのトレンド分析が複雑になることがあります。これには特定のエキゾチック通貨ペアや、政治的・経済的な不安定さが影響する通貨ペアが含まれます。
- 【狭いレンジでの取引通貨ペア】 一定の狭いレンジ内でのみ取引される通貨ペアは、明確なトレンドを形成しにくく、平均足を使用した分析には適していない場合があります。
- 【ニュースやイベントに強く影響される通貨ペア】 重要な経済ニュースや政治的イベントの影響を受けやすい通貨ペアは、予測不能な急激な価格変動を見せることがあり、平均足での長期トレンド分析には適していない可能性があります。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
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