
「GMMAの12本の線は、どこを見ればいい?」
「設定する期間と、押し目買いの判断を知りたい」
「クロスで入ったのに、だましになるのはなぜ?」
GMMAは、短期と長期の移動平均線を「束」で見て、相場の流れを整理するための指標です。
GMMAは、EMAを複数表示させて視覚的にトレンドを分析しやすくしたテクニカル指標です。
12本の線を一本ずつ追うより、まずは長期の束の方向と、短期の束との位置関係を見てみましょう。
線が広がる場面と、重なって方向が分かりにくい場面を分けることが、使い方の第一歩です。
ここでは、GMMAの設定、束の見方、押し目買い・戻り売りの考え方を、チャートを使って解説します。
GMMAを使うと、トレンドの方向や一時的な押し・戻りを、視覚的に整理しやすくなります。
ただし、GMMAだけで勝率や利益が保証されるわけではありません。
この記事があなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
GMMAトレード手法入門

GMMAは、多くの移動平均線を組み合わせることで市場のトレンドを視覚的に捉えることができるインジケーターです。
価格から計算した指標なので、相場の変化に遅れて反応する点も押さえておきましょう。
特に、短期と長期の移動平均線を使い分けることで、トレーダーは様々な市場状況に対応したトレード戦略を立てることができます。
このセクションでは、その基本概念と、利用するための準備について解説しますね。
GMMAとは:基本概念と移動平均線の重要性
GMMA(Guppy Multiple Moving Average・複合型移動平均線)は、ダリル・ガッピー氏が考案した指標です。
「ジーエムエムエー」と読むのが一般的ですが、「ガンマ」と呼ばれることもあります。
GMMAは12本の指数平滑移動平均線(EMA)で構成され、短期グループと長期グループに分かれています。
各グループの傾きや位置関係、形状を確認することで、トレンドの方向や強さ、継続や転換、トレードタイミングを把握できます。
線の本数が増えても、だましがなくなるわけではありません。
レンジでは束が重なり、売買の方向を決めにくくなります。
GMMAを構成する各EMAは、価格の変動を滑らかにし、トレンドの方向性を視覚的に把握するための重要な指標です。
特にEMAは直近の価格変動に対する感度が高く、迅速なトレンドの変化を捉えるのに適しています。
GMMAは、トレンドに沿った売買を考えるための環境認識に使います。
短期移動平均線と長期移動平均線の役割は、以下のようになります。
短期と長期の束が交差するときは、流れの変化を観察します。
クロスだけでトレンド転換やエントリーを確定させないことが大切です。
束の方向に加え、ローソク足の高値・安値や上位足の流れも確認しましょう。
GMMAの基本設定とMT4/MT5での導入方法
GMMAの基本設定

GMMAは、短期6本と長期6本、合計12本のEMAで構成します。
| EMAの役割 | 期間設定 |
|---|---|
| 短期EMA | 3、5、8、10、12、15期間 |
| 長期EMA | 30、35、40、45、50、60期間 |
短期線はグリーンまたはブルー、長期線はレッドで表示されることが多く、視覚的にトレンドの方向性や強弱を分かりやすくしています。
短期GMMAは市場の短期間における価格推移を反映し、短期的なトレンドや逆転の可能性を見極めるために使用されます。
一方、長期GMMAは市場全体の長期的なトレンドの強さや方向性を判断するために用いられます。
二つの束を比べることで、短期の動きが長期の流れに沿っているかを確認します。
オリジナルのGMMAは12本のEMAのみを表示しますが、現在の取引レートを確認するためにはローソク足を表示する方が分かりやすいでしょう。
期間は「日数」ではなく、表示中の時間足のローソク足の本数です。
例えば15分足のEMA12は15分足12本、1時間足のEMA12は1時間足12本を基準に計算します。
日足の場合に、12期間が12日分に対応します。
標準のMoving Averageで再現する場合は、方法をExponential(EMA)、適用価格をClose(終値)、シフトを0にそろえ、期間だけを変えて12本追加します。
参考:MetaQuotes公式「Moving Average」。
インジケーターの入手
MT4・MT5の標準指標に「GMMA」という一括表示の項目はありませんが、Moving Averageを12本追加して再現できます。
一括表示したい場合は、利用するプラットフォームに対応したカスタムインジケーターを選びます。
公開元の候補には、MT4・MT5用のプログラムを扱う「MQL5」コミュニティがあります。
(https://www.mql5.com/)
MQL5でGMMAを探す場合は、対応がMT4かMT5か、無料か有料かを確認してください。
以下の画像は、MT4用「Guppy Multiple Moving Averages」を使った導入例です。
公開ファイルの名称や画面は、バージョンによって異なります。
MT4でGMMAを追加する方法とMT5との違い
今回は、ダウンロードしたインジケーターをMT4に追加する方法を説明しますね。
MT4で『Guppy Multiple Moving Averages』をインストールするには、次の手順を行います。

- MT4の「ファイル」メニューを選択する。
- 「データフォルダを開く」を選択する。
- 「MQL4」フォルダを開く。
- 「indicators」フォルダに進む。
- ダウンロードしたインジケーターファイルを「indicators」フォルダにコピーします。
- MT4を再起動して、インジケーターを認識させます。
これで、インジケーターが使用可能になります。
それでは、実際にチャートに表示させていきます。
表示のさせ方は、以下の手順です。

再起動後、MT4で『Guppy Multiple Moving Averages』を表示するには、次の手順を行います。
- 「挿入」メニューを選択します。
- 「インジケーター」から「カスタム」を選びます。
- ダウンロードしたインジケーターがリストに表示されるので、選択します。
- 設定ウインドウが表示されたら、「OK」をクリックします。
これで、GMMAがチャートに表示されます。
GMMAが表示されたチャートは以下のようになります。

まずは短期3・5・8・10・12・15、長期30・35・40・45・50・60のEMAになっているか確認しましょう。
表示されるパラメーターは、インジケーターごとに異なります。
MT4用の.ex4・.mq4と、MT5用の.ex5・.mq5は別のファイルです。
MT4の「MQL4 → Indicators」にMT5用のファイルを入れても使えません。
MT5では、MT5対応ファイルを「MQL5 → Indicators」に追加します。
カスタム指標を使わない場合は、どちらも標準のMoving Averageを12本設定する方法があります。
GMMAの見方:6つのポイント
GMMAを構成する多数の移動平均線は、基本的に短期と長期に分けて観察します。
これにより、市場の短期的な変動と長期的なトレンドの両方を把握することができます。
「長期の束の方向→短期の束との位置→ローソク足」の順に確認すると、判断を整理しやすくなります。
それでは、GMMAを効果的に使うためのポイントを分かりやすく解説していきますね。
GMMAの2つのグループの役割
先ほどご紹介した短期と長期の各EMAグループには、それぞれ以下の役割があります。
G1(短期束):グリーンまたはブルーの短期EMAです。
短期の価格変化を反映し、短期トレーダーの動きを考えるために使います。
G2(長期束):レッドの長期EMAです。
長期の価格変化を反映し、投資家の動きを考えるために使います。
この区分は、価格から市場参加者の動きを推測する考え方です。
個人投資家や機関投資家の実際の注文・保有量を表示しているわけではありません。
GMMAの分析では、各グループ内のEMAの位置関係よりも、グループ同士の位置関係や形状、方向を重視して中長期のトレンドを判断します。
GMMAの見方の6つのポイント
GMMAの見方は、次の6つのポイントに注目して分析します。
このセクションで説明する見方・分析の視点を活用できるようになれば、GMMAは相場分析において非常に有力なツールとなりますので、繰り返し読んでマスターしましょう。

(1) G2の各EMAがある程度傾き、きれいに並んで間隔がほぼ同じ状態を維持して推移している間は、安定したトレンドが発生
G2の各EMAがある程度の傾きを持ち、きれいに並んで間隔がほぼ同じ状態を維持して推移している場合、安定したトレンドが発生していると判断できます。
つまり、G2内のEMAが平行に傾いて動いていると、トレンドが安定していることを示します。
さらに、G2だけでなくG1も間隔が広ければ、トレンドが強力であることを示します。
ただし、線が広がった段階では、価格がすでに大きく進んでいることもあります。
上昇しているからといって、飛び乗らないようにしましょう。
G1(短期束),G2(長期束)
(2) G1だけが大きく広がり始めているときは、短期トレンドに変化が生じ始めている
(2) G1が大きく広がり始めているときは、短期トレンドに変化が生じ始めている可能性があります。
G1だけの広がりは、短期の値動きが変化したことを示します。
長期のG2の方向まで変わったとは限りません。
これがトレンド転換につながることもありますので、注意深く観察しましょう。

(3) G1またはG2において収束が生じている場合は、各グループに対応する期間でレンジ相場が発生している可能性
(3) G1またはG2で収束が生じている場合、それぞれのグループに対応する期間でレンジ相場が発生している可能性があります。
各束内のEMAが収束すると、価格動向が小さくなり、そのレベルで価格が均衡していることを示します。
これは、相場が一時的に停滞し、方向性が不明瞭な状態を意味します。
(4)G1、G2が離れている場合(特に12本それぞれのEMAの間隔が広く)、トレンドが強くなっている
G1とG2が離れ、両方が同じ方向を向いていれば、方向性のある相場を考えます。
ただし、束の距離が広いことと、今から入って有利なことは別です。
長期の束の広がり・傾きが維持されているかを確認し、束が縮んできた場合は流れの変化に注意します。
勢いが強いときは、12本の間隔が広く、それぞれの位置がはっきりと見えます。
(5) G1がG2に近づいたら、押し・戻りか転換かを確認する
G1がG2に近づいたら、押し目買い・戻り売りの候補として観察します。
G2の方向が保たれていれば一時的な調整の可能性がありますが、そのまま転換する場合もあります。
ただし、G1がG2を突き抜けたりねじれたりすると、トレンド転換の可能性があります。
近づいた・触れた・クロスしただけでは、エントリーを決めません。
ローソク足の反応と直近の高値・安値を確認し、反発が続かないときは見送ります。

(6) 2つの束が同時に収束する場合は、短期だけでなく中長期トレンドが変化する可能性
(6) 2つの束が同時に収束する場合、短期だけでなく中長期のトレンドが変化する可能性があります。
この状態は、狭い値幅のレンジ相場が生じ、価格の動きが小さくなっていることを示します。
両方の束の収束は、価格評価が近づいている状態と考えます。
この状態だけで、その後に大きく動く方向や時期は決められません。
束の状態と判断の目安を整理する
| 束の状態 | 読み取ること | 次に確認すること |
|---|---|---|
| G2が傾き、G1と分離 | 方向性のある相場の候補 | 高値・安値が同じ方向に更新されているか |
| G1がG2へ近づく | 押し・戻り、または流れの変化 | G2の方向とローソク足の反応 |
| 両方が横ばいで重なる | 方向を決めにくい場面 | 無理に売買せず、レンジの上限・下限を確認 |
GMMAの具体的なトレード方法:「はね返し」のタイミングをみる
GMMAを使えば、G1とG2の位置関係や形状から、相場がレンジ相場か上昇トレンドか下降トレンドかを判断し、トレンドの強弱やトレンド転換の兆候を見極めることができます。
このセクションでは、G1がG2に「はね返された」場合の押し目買いや戻り売りを狙うGMMAの基本的なトレード方法を解説します。
特に、上昇トレンドでの押し目買いを狙うシナリオを中心に説明していきますね。

「押し目買い」は、上昇トレンド中に一時的な価格の下落ポイントを狙って買うエントリー手法です。
戻り売りでは、上下を逆に考えます。
買いと売りの違いは、下の表で確認してください。
ここでは、GMMAを活用した押し目買いの目安について解説します。
- 上昇トレンドを確認する:G2が右肩上がりで、G1がG2の上にあるかを見ます。
ローソク足でも高値・安値が切り上がっているか確認します。 - 押しを待つ:価格が下落し、G1がG2に近づく場面を観察します。
G2の傾きが崩れていないか、支持帯や直近安値を割っていないかを確認します。 - 再上昇を確認する:触れただけで買わず、ローソク足が確定し、押しの中の直近高値を上抜くなどの反応を待ちます。
G1が再び上向くかを確認しますが、これでもだましは残ります。
以上がGMMAを使った押し目買いの基本的な戦略です。
反発を確認するほどエントリーは遅くなります。
損切りまでの距離が大きくなりすぎたら、無理に入る必要はありません。
| 確認項目 | 押し目買い | 戻り売り |
|---|---|---|
| 相場の方向 | G2が上向き・高値安値が切り上がる | G2が下向き・高値安値が切り下がる |
| 待つ動き | G1の押しと価格の再上昇 | G1の戻りと価格の再下落 |
| 損切りの基準 | 買いの前提が崩れる押し安値など | 売りの前提が崩れる戻り高値など |
| 見送る場面 | G2が横ばい/反発が続かない/損切りが遠い | G2が横ばい/下落が続かない/損切りが遠い |
買いも売りも、「GMMAの方向」「価格の反応」「損切りまでの距離」をセットで確認します。
トレンドフォロー戦略:長期と短期MAの解釈
GMMAを使ってトレンドフォロー戦略を考える場合、長期と短期の移動平均線(MA)の解釈が非常に重要になります。
G1がG2の上にあり、さらにG1のMA同士の間隔が広がっている場合、強い上昇トレンドと見なせます。
この配置は、相場が継続的に上昇することを示唆します。
一方、G1がG2に近づいたり交差したりすると、押し目買いのチャンスであると同時に、トレンドが弱まりつつある可能性もあります。
この場合は、特に慎重に相場の動きを観察する必要があります。
エグジットのタイミングの見極め方
エグジットのタイミングには、様々な目安があります。
- 利益確定:直近高値や抵抗帯までの距離を見て、エントリー前に目標を決めます。
G1の向きが崩れた場面を決済の補助に使う場合は、そのルールも先に決めておきましょう。 - 損切り:買いなら押し安値、売りなら戻り高値など、売買の前提が崩れる価格を基準にします。
EMAは動くため、束に触れた地点だけを固定の損切り価格にしないようにします。
これらの目安を活用して、適切なエグジットを行いましょう。
GMMA分析の応用
GMMAの基本的な見方や使い方を理解したので、次はその応用について学びましょう。
GMMAは、トレンドの強弱や転換点を判断するのに非常に有効です。
ここでは、クロスが起きた場面と、トレンド・レンジの見分け方を確認します。
GMMAのゴールデンクロス・デッドクロスだけで入らない理由

ゴールデンクロスが起きた場面の見方
GMMAの短期束が長期束を下から上へ抜ける場面を見てみましょう。
この変化をゴールデンクロスと呼ぶことがありますが、GMMAはクロスだけを売買サインにする指標ではありません。
ガッピー氏の公式解説でも、移動平均線のクロスを売買シグナルとして使うことは避けるよう説明されています。
まずはG2の方向と広がり、価格の高値・安値を確認しましょう。
上のチャートの①は、G1がG2を下から上へ抜けた位置の例です。
ここを無条件の買いサインとせず、上昇の前提や損切りまでの距離も確認します。
デッドクロスが起きた場面の見方
短期束が長期束を上から下へ抜ける場面を見てみましょう。
この変化をデッドクロスと呼ぶことがあります。
レンジでは交差を繰り返すこともあるため、クロスだけで売りを決めません。
G2が下向きか、価格の高値・安値が切り下がっているかを確認します。
上のチャートの②も、束が交差した位置の例として見てください。
参考:考案者Guppytraders「GMMA」。
以下の簡易検証にはクロスを使う独自ルールも含みますが、考案者の原則と同じものではありません。
相場状況の把握:トレンドとレンジ市場の識別

GMMAを利用する際の注意点として、レンジ相場では効果的に機能しにくいことがあります。
レンジ相場では、12本の線が収束しやすく、相場の方向性を読み取るのが難しくなります。
そのため、GMMAを使用してレンジ相場とトレンド相場を区別し、レンジ相場でのトレードを避けることが重要です。
具体的には、G1とG2の両方が横ばいで幅が狭い状態がレンジ相場を示します。
レンジ相場中は、新たにG1とG2の間にねじれやクロスが出現してもダマシとなる可能性があるので、すぐにエントリーせず動向を見守りましょう。
高値・安値を抜けても、すぐにレンジへ戻ることがあります。
抜けた後の値動きや、損切りを置く位置まで確認しましょう。
リアルトレード20選&6大特典

指標の形だけでなく、実際の相場で何を根拠に判断するのか。
エイクのリアルトレード20選で、エントリー・見送り・決済の考え方を学べます。
GMMAを活用した高度なFX戦略
次に、GMMAを用いた高度な戦略でトレードの精度を向上させましょう。
このセクションでは、GMMAを使ったマルチタイムフレーム分析や他のテクニカル指標との組み合わせ方法について詳しく解説します。
これにより、複雑な市場状況にも対応できる柔軟なトレード戦略を構築することが可能です。
それでは、GMMAをさらに効果的に活用するための方法を解説していきますね。
マルチタイムフレーム分析でのGMMAの適用

マルチタイムフレーム(MTF)分析とは
マルチタイムフレーム(MTF)分析とは、異なる時間枠を同時に分析する手法です。
この手法は、短期的なトレンドと長期的なトレンドの両方を捉えることで、総合的な判断が可能になります。
例えば、短期チャートでの価格の動きを確認しながら、長期足チャートや中期足チャートも分析します。
上位足で売買の方向を整理し、下位足で押し・戻りの候補を探します。
時間足を増やせば必ず精度が上がるわけではありません。
GMMAを使ったMTF分析
GMMAを駆使してトレードしたいという場合、GMMAを使用したMTF分析を行うことが可能です。
例えば、下位足(15分足)と上位足(4時間足)の両方でGMMAを使用する次のような方法があります。
それでは、次のチャートをご覧ください。

まず、4時間足のGMMAで中長期相場の下降トレンドを確認します。
上のチャートでは、4時間足のG1(短期束)がG2(長期束)の下に位置し、下降トレンド中であることがわかります。
次に、15分足のGMMAを用いてエントリーのタイミングを見ます。
上のチャートは、15分足のデッドクロスを売りの候補として見た例です。
実際の判断では、クロスに加えて戻り高値やG2の方向を確認します。
FXキーストンでは「keys_MTF_GMMA」のMT4版(.ex4)とMT5版(.ex5)を公開しています。
利用するプラットフォームに合う版を選んでください。
表示のオン・オフや上位足のGMMA表示などの機能があります。
使える操作や設定は公開元の最新説明で確認します。
MTF分析を行わない場合でも、必要に応じてGMMA表示を簡単に切り替えられるのは便利です。
GMMAと他のテクニカル指標との組み合わせ:RCI
次に、GMMAと他のテクニカル手法を組み合わせてみましょう。
ここではオシレーターのRCIを使った手法を説明します。
RCI(順位相関指数)とは相場の過熱感を判断するテクニカル指標です。
日付と価格それぞれに順位をつけ両者にどれだけ相関関係があるのかを重視しています。
RCIの重要ポイント

RCIはレンジ内での買われ過ぎや売られ過ぎを判断するために使用されます。
- 買われ過ぎの目安:一般的な−100~+100表示では+80以上
- 売られ過ぎの目安:一般的な−100~+100表示では−80以下
RCIは一定期間内の価格を順位付けし、順位と日付の相関を基に相場の過熱感を判断します。
- 時間の概念: 価格変動に対する相場の過熱を見極める
- 順位評価:期間内の価格の順位を比べる。
シグナルの頻度は期間や相場で変わる。
- RCI: 価格変動の順位に基づく
- RSI: 価格の上昇と下降の強さを比較
RCIが−1~+1で表示されるツールでは、+0.8・−0.8が+80・−80に対応します。
表示スケールを確認し、RCIの目安をそのまま売買サインと考えないようにしましょう。
GMMAとRCIを組み合わせたトレード手法
それでは、RCIの特徴を理解して頂いたので、GMMAとRCIを組み合わせたトレード手法を解説していきますね。
次のチャートをご覧ください。

以下、手法の手順です。
GMMAでトレンドを把握する
- G2(長期束)で主要なトレンドの方向を確認します。
G2が横ばいの場合、その時点でエントリーは見送りましょう。
G1(短期束)で売買タイミングを判断する
- G2が上向きならG1の押し、下向きならG1の戻りを観察します。
束の接近・交差だけで入らず、価格の反応を確認します。
RCIをエントリートリガーとして使用する
- G1がG2に近づいた場面を、RCIとローソク足で確認します。
G2が横ばい、または流れが崩れた場合は見送ります。 - 上昇トレンドでは、RCIが−80以下から上へ戻る動きを補助に使います。
ただし、RCIが戻っただけで買わず、ローソク足の再上昇と損切り位置も確認します。
ポイント
手法の検証と決済戦略
GMMAを用いたトレード手法を実践する前に、その有効性を検証することが重要です。
このセクションでは、実際のトレードデータを用いてGMMA手法について簡易なバックテストを行い、その結果を分析します。
また、その結果により決済の戦略についても考え、どのようにリスクを管理しながらトレードを閉じるかを探ります。
実際のトレードデータによるGMMA手法の検証結果
先に紹介したGMMAの手法を使って簡単な検証を行ってみました。
MTF分析を用いつつ現在足で「はね返り」のタイミングでエントリーする手法です。
GMMA手法の具体的なルール

この検証で用いた詳細なトレードルールは以下の通りです。
条件を単純化していますが、損切り位置の選び方などに裁量は残っています。
まずは、チャート設定と買いエントリー条件です。
- チャート設定
- 1時間足チャートに1時間足と4時間足のGMMAを表示する。
- 買いエントリー条件
- 4時間足のGMMAでG1がG2の上にある。
- 1時間足のG1とG2が4時間足のG2より上にあり、G1が同じ位置にある場合も可。
- 1時間足のG1がG2にタッチして上抜けするか、下抜けした後ゴールデンクロスする時点でエントリー。
この時、G1の束内の全てのEMAがG2の束内のEMAを上に抜けていることが必要。
なお、「はね返り」手法での近接のみのエントリーは、主観判断が入るため今回の検証では除外しています。
次に、決済ルールです。

- 損切り位置:
- 損切り位置は直近の最安値よりやや下に設定します。
最安値はローソク足の実体部分の下限を基本としますが、複数回下髭が出ている場合はそれも考慮に入れます(裁量)。
- 損切り位置は直近の最安値よりやや下に設定します。
- 利益確定位置:
- 利益確定の位置は、損切り位置をもとにリスクリワード比を1:1に設定します。
- 複数ポジションの保有:
- 複数のポジションの保有を認めます。
つまり、あるポジションがまだ決済されていない状態で新たなエントリーポジションを持つことが可能です。
- 複数のポジションの保有を認めます。
複数ポジションを持つ場合は、1回の損失だけでなく、全ポジションの合計リスクを確認する必要があります。
検証の結果

期間:2023年6月1日~12月31日(7か月間)
| 検証項目 | 検証結果 |
|---|---|
| エントリー回数 | 46回 |
| 勝敗 | 30勝16敗 |
| 勝率 | 65.2% |
このような結果になりました。
46回中30勝なので、勝率は約65.2%です。
ただし、この数字だけで別の期間や通貨ペアでも有効とは判断できません。
この結果は、元の記事に掲載した簡易検証の記録です。
今回のリライトで、全取引を再検証したものではありません。
通貨ペア、全取引の明細、スプレッド・手数料・スワップの扱いなど、再現に必要な情報が十分にそろっていません。
46回の勝率だけで手法の優位性を確定せず、実際に使う条件で検証してください。
GMMAトレード手法の改善ポイントと最適化
この検証では条件を単純化しましたが、損切り位置の裁量が残る点に注意してください。
次に挙げる内容は改善の候補であり、改善後の成績を検証した結果ではありません。
基本的に改善できるポイントは以下の通りです。
- エントリータイミングの最適化:
- 市場のボラティリティや他のテクニカル指標を考慮し、エントリーのタイミングを微調整します。
- 損切り位置の調整:
- 市場の動きに応じて柔軟に損切り位置を設定し、リスク管理を強化します。
- 利益確定の戦略:
- 一定のリスクリワード比に加え、トレイリングストップを活用することで、利益を最大化します。
ルールを変えたら、元の検証と別の期間でも確認しましょう。
過去のチャートに合うように調整しすぎると、次の相場で通用しないことがあります。
さて、次に、検証結果をもとに改善できる点をピックアップしてみました。
次のチャートをご覧ください。

特に改善した方が良い点は以下のようになります。
- レンジ相場の判断
- 上のチャートでは5連敗しています。
G1とG2が横ばいで幅が狭く、特にG1が波打っている状態がレンジ相場を示していましたが、リアルタイムでの判断は難しいです。
改善策として、GMMAの傾きやG2の収束、G1の動きをより詳細に観察し、考慮することが挙げられます。
- 上のチャートでは5連敗しています。
- エントリーチャンスの見逃し
- 上昇トレンドから下降トレンドに転換した際、4時間足のG2が条件を満たしていないためエントリーできなかった場面がありました。
MTF分析は大きな失敗を防ぐ反面、大きなチャンスを逃すこともあります。
GMMAのトレードスタイルを習熟した段階で、別の短期トレード手法を組み合わせると良いでしょう。
- 上昇トレンドから下降トレンドに転換した際、4時間足のG2が条件を満たしていないためエントリーできなかった場面がありました。
裁量を増やす前に、何を条件にするかを具体的に記録しましょう。
ただし、異なる相場では裁量的判断がリスクを増やす可能性もあります。
導入前に十分な検証が必要です。
失敗を防ぐ:GMMAトレードでの決済のタイミング
検証では、初動から期待方向に逆行するケースは少なかったものの、1時間足のトレードでは損切りラインとなる前回安値が深すぎることが多く見られました。
これはゴールデンクロスやデッドクロスでのエントリーが遅れるためです。
その結果、利益確定ラインが遠くなり、相場の勢いが失速しやすく、損切りに会うことが多くなります。
- リスクリワード比の柔軟な対応:
- 相場の勢いを見極め、目標値に到達する前に利益確定や少額の損切りを行う。
例として、1時間足でのG2タッチやG1の下抜けが参考になります。
- 相場の勢いを見極め、目標値に到達する前に利益確定や少額の損切りを行う。
- 損切り位置の調整:
- 下位足の直近安値を損切り位置として取り入れ、深すぎる損切りを回避します。
ただし、これにより獲得可能な利益が小さくなる可能性があるため、リスクリワード比を調整します。
- 下位足の直近安値を損切り位置として取り入れ、深すぎる損切りを回避します。
決済方法を変更する場合も、損益や最大の落ち込みがどう変わるか、別の期間で確かめることが大切です。
GMMAの表示に使えるインジケーター・学習資料
このセクションでは、便利で使い勝手の良いMT4/MT5用のGMMAインジケーターやその他の取引アプリについて紹介します。
なお、Trading ViewでもGMMAはもちろん使用可能です。
調べてみるとTradingViewにも様々な多機能のコミュニティスクリプトがあります。
無料GMMAインジケーターとアプリの紹介
MT4・MT5用のインジケーター
ここでは記事に出てきた2つのインジケーターをまとめておきます。
GMMAインジケーターは、MT4およびMT5には標準で搭載されていません。
標準のMoving Averageを12本設定する方法と、カスタムインジケーターを使う方法があります。
- 「MQL5」コミュニティサイト:
- 無料のGMMAインジケーターがいくつかあります。
- シンプルで使いやすい「Guppy Multiple Moving Averages」などがあります。
- ダウンロードリンク: MQL5
keys_MTF_GMMA(MT4版・MT5版)
- 細かい設定変更が可能で、MTF(マルチタイムフレーム)分析にも適しています。
- キーボードワンタッチでGMMA表示のオンオフが可能です。
- ダウンロードリンク: FXキーストン
国内FX業者の取引アプリ
国内FX会社の取引ツールにも、GMMAに対応したものがあります。
PC・スマホ・ブラウザで使える機能が異なるため、使いたい端末の対応を確認しましょう。
直接トレードを行うには各社の取引口座が必要です。
代表的なものを以下に紹介します。
- ヒロセ通商(LION FX):利用する取引ツールの公式案内で、GMMA対応と設定変更の範囲を確認します。
- FXブロードネット:ツールごとのGMMA対応や、SMA・EMAの選択可否を確認します。
- 外為どっとコム:使う端末の公式マニュアルで、表示できる指標とGMMAの設定を確認します。
指標の種類や画面分割数は、アプリの更新で変わることがあります。
この記事の過去の画面だけで判断せず、各社の最新案内をご確認ください。
カスタマイズできる範囲はツールごとに異なります。
外部インジケーターを使いたい場合と、標準機能だけで見たい場合を分けて選びましょう。
書籍でGMMAを学ぶ場合
陳満咲杜氏の著書「FX最強チャート GMMAの真実」も、GMMAを学ぶ資料の一つです。
書籍の販売状況や読み放題の対象かどうかは、Amazonの最新の商品ページで確認してください。
トレードサンプルの豊富な解説が特徴で、GMMAの具体的な活用方法について詳しく説明されています。
Kindle Unlimitedは有料の読み放題サービスです。
無料体験やキャンペーンの条件は時期・利用者によって異なるため、申込時に確認しましょう。
スマホでGMMAを活用する方法
スマホ版のMT4/MT5では、外部からカスタムインジケーターを導入して使用することはできません。
一方で、標準のMoving Averageを12本、EMAとしてメインチャートに追加すれば、スマホでもGMMAの形を再現できます。
画面やボタンの位置は、iPhone・Android、MT4・MT5のバージョンによって異なります。
以下の画像は操作例としてご覧ください。
スマホ版のMT4/MT5でGMMAを表示する方法

以下の説明の番号は、上の画像の番号に対応しています。
- チャートのインジケーター一覧(fマークなど)を開きます。
- メインチャートにインジケーターを追加します。
ローソク足に重ねたいので、別のインジケーターウィンドウには追加しません。 - 「トレンド」から「Moving Average」をタップ。
- パラメータと色を調整します。
- 期間:
- 短期: 3、5、8、10、12、15
- 長期: 30、35、40、45、50、60
- メソッド:「Exponential(指数平滑移動平均/EMA)」を選択。
「Smoothed(平滑移動平均/SMMA)」とは別なので、混同しないようにします。 - スタイル: 色をお好みに(一般的に短期束のEMAはグリーンかブルー、長期束のEMAはレッド)。
- 期間:
- 設定を確認し、「完了」「保存」などのボタンで追加します。
- この作業を合計12本分繰り返して完成です。
参考:MetaQuotes公式「Android版MT5のインジケーター」 / OANDA「Android版MT5の移動平均線の設定」。
FXとGMMA:相性と最適な市場環境の特定
GMMAは、特定の市場条件下で特に有効に機能するトレード手法です。
このセクションでは、GMMAが最も効果を発揮する市場環境や条件について詳しく説明します。
これにより、トレーダーはGMMAの利点を最大限に活かし、トレード戦略を最適化することができます。
GMMAで特に有効なFX市場条件
GMMAは特定の市場条件下で特に効果を発揮します。
以下に、その条件について詳しく説明します。
- 明確なトレンドが存在する市場
- 一方向の強いトレンド(上昇または下降)が継続的に続いている場合。
- G1(短期束)がG2(長期束)と明確に分離している場合。
- 高ボラティリティの市場
- 値動きが大きくても、方向がはっきりしているかを確認する。
- 重要指標の直前・直後は、スプレッドや値動きの急変を確認し、慣れていなければ見送る。
- 主要取引時間帯
- 時間帯そのものを売買サインにせず、G2の向きと価格の高値・安値を確認する。
- 取引が活発になる時間帯でも、レンジや急反転は起こり得る。
- 特定の通貨ペア
- 流動性が高い通貨ペア(例:EUR/USD、USD/JPY、GBP/USD)。
- 値動きが大きい通貨ペアは、損切りまでの値幅とロット数を確認する。
- トレンドがはっきりしている時期の通貨ペア。
- 安定した市場環境
- 国の政治・経済の安定だけで、GMMAが有効な相場とは判断しない。
- 価格のトレンド、流動性、スプレッドをその都度確認する。
短い時間足でも長い時間足でも、レンジやだましは起こります。
期間設定だけでなく、対象の通貨ペア・時間足で検証しましょう。
これらの条件を考慮して、GMMAを最大限に活用し、トレード戦略を最適化してください。
市場環境の変化に対応するGMMAの調整方法
GMMAの期間設定は、他のインジケーターと異なり変更することはまれですが、市場の状況やトレーダーの取引スタイルに応じて調整することも可能です。
標準は短期3~15期間、長期30~60期間です。
「日」ではなく、そのチャートのローソク足の本数を基準にします。
GMMAの期間設定のカスタマイズ
- 短期トレンドを捉えるために短期群の期間を短くする。
- 長期視点で市場を分析するために長期群の期間を延長する。
重要なのは、期間がトレード戦略や市場の特性に適していることです。
視覚的な問題と解決策
- GMMAの12本の線が密集し見づらくなることがある。
- 解決策:
- 短期線と長期線の色や太さを区別する。
- 移動平均線を減らしすぎないようにする。
- ワンタッチで表示をオンオフできるインジケーター(例:「keys_MTF_GMMA」)を使用する。
GMMAを最適に利用するためには、期間設定や表示方法を工夫し、自分のトレードスタイルに合った使い方を見つけることが重要です。
GMMAでエントリー前に確認するチェックリスト
以下のチェックリストを参考に、GMMAの見方・用法や相性の良いFX相場を確認しましょう。
☐ G2の方向が、狙う売買の方向と合っている
☐ G1とG2が横ばいで何度も交差する場面を避けている
☐ 高値・安値と支持・抵抗帯を確認した
☐ 束に触れただけで入ろうとしていない
☐ 損切り価格とロット数を先に決めた
☐ 利確候補までの距離に見合うリスクか確認した
☐ 上位足の方向と重要指標の予定を確認した
GMMAは強力なツールですが、適切な市場環境と条件下で使用することが重要です。
このチェックリストを活用して、GMMAの長所を最大限に生かしてください。
束の形だけで判断せず、ローソク足と高値・安値も一緒に見ていきましょう。
この記事があなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
GMMAの設定と使い方でよくある疑問
GMMAで勝てないときは、どこを確認する?
まずは、G2が横ばいなのにクロスで入っていないかを確認しましょう。
次に、価格が束から離れた後に飛び乗っていないか、損切りまでの距離と利確候補が合っているかを見直します。
1分足では、期間設定を変更した方がいい?
短い時間足だからといって、期間を変える必要があるとは限りません。
まずは標準の期間設定で12本のEMAを使い、スプレッド・だまし・上位足との関係を検証します。
どの通貨ペアでも勝てる共通の最適設定はありません。
スマホにGMMAのカスタム指標を追加できる?
スマホ版MT4・MT5には、PC版のカスタムインジケーターをそのまま追加できません。
標準のMoving Averageをメインチャートに12本追加し、Exponential(EMA)に設定する方法を使います。
GMMAを使う前に、次に学びたいこと
束の方向と合わせて、価格の流れや損切りの基準も確認しましょう。
環境認識の考え方 / RCI3本を使った手法も参考になります。





















