『FXには夢があります!』
これは、私がFXメンターと出会って、一番初めに言われた言葉でした。
静かに、おちついた口調で、私に伝えてきたその空気感は、真実に迫る雰囲気でした。
けっして、私をやる気にさせるためや、夢を持たせるためではないことだけは、当時の私にも分かりました。
『なぜ、FXに夢があるのか?』
それは、FXには、複利の力を利用することで、資金を加速的に増やすことができるからです。
今後、FXトレードで資金を増やし、自己実現していくために知っておかないといけない内容ですので、この機会に複利運用について詳しく理解しておきましょう。
今回は、『FXトレードにおける複利運用と実践的な戦略』について解説を仕様と思います。
それだけではなく、
- 複利運用と単利運用の違い
- 複利のメリット
- 複利運用する上での注意点
- 1億円までのシュミレーションと戦略
を分かり易く解説していきます。
ここで紹介している実践的なFX複利運用を、安全にそして計画的に運用できるようになることで、あなたの自己実現がグッと身近に感じてきます。
この記事が、あなたのトレードライフの向上のお役に立てれば幸いです。
目次
FXは複利運用があるから夢がある!
(複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う)
これはかの有名なアインシュタインが残した言葉ですが、「複利」にはそれほどまでの大きな可能性が秘められています。
FXで利益を残したいと考えている人は、間違いなく、この「複利」と上手く付き合えるかどうかが成功へのひとつの分岐点となります。
複利運用を何となく「難しい」と思っている人も多いかもしれません。
しっかりと理解さえすれば決して難しい方法ではないため、是非とも、この記事で複利運用に強くなって利益を加速的に増やしていきましょう!
『複利運用』『単利運用』とは
まずはじめに『複利運用』とは、どういう運用方法なのかを解説しておきます。
また、『複利運用』と対比する運用方法で『単利運用』というものがあります。
ここで、『単利運用』についても解説を加えておきます。
複利運用とは
「複利運用」とは、稼いだ利益を投資に回し、運用することで利益をさらに増やしていく運用方法です。
つまりFXでの複利運用は、FXの取引によって稼いだ利益を使って雪だるま式に運用します。
元本のみで運用する「単利運用」とは違い、元本をできるだけ増やしていく方法が「複利運用」というわけです。
単利運用
FX取引には単利運用という方法があります。
「単利運用」とは、上記でも軽く触れた通り、取引で得た利益は利用せず、最初の資金である元本だけを運用させる方法です。
単利は元本のみに利息が発生し利益を得ることを指します。
単利運用は、毎年一定の金額の利益を得ることが可能です。
『複利運用』『単利運用』のどちらが正しいというものではありません。
しいて言えば、資金が少ない方は『複利運用』、資金が多い方は『単利運用』を選択するのがスタンダードになります。
これは、ご自身の総資産でリスクリワードの許容範囲が決まりますので、個人差はあると思います。
FX複利運用の5つのメリット
複利運用が、どのような運用方法なのかが分かったところで、なぜ、複利運用がFXで有利に働くのか?
複利運用の5つメリットを解説します。
複利運用のメリットはまず、単利運用よりも資金を早く増やせることです。
単利運用は元本のみにしか利息が発生しないため、早く増えることはありませんし、利息も一定のままです。
しかし複利運用は、元本に発生した利息が加算されるので、年々利息が増え、資産も増えやすくなります。
その結果、単利運用したときよりも早く利益を出しやすいのが魅力です。
複利運用なら初めの投資金額が少ない場合にも利息が毎年増えていくため、焦らず時間をしっかりかければ利益も大きくなっていくのも嬉しい点です。
例えば若い人ならば長く運用も可能なので、より複利運用の魅力を実感できるのではないでしょうか。
元手が少ない人であっても焦らず、複利を利用して資金を増やしていくことできます。
FXでの複利運用は、運用期間が長くなればなるほど大きな利益を得ることが可能です。
年々発生した利益をこれまでに投資した金額に加算して運用できるため、運用歴が長ければ長いほど大きな利益が期待できます。
FXでの取引には「トレード」と「スワップポイント」の二種類の方法がありますが、複利運用することにより、トレードで稼げない場合もスワップポイントに力を注ぐことで利益をあげることも可能です。
複利運用なら単利運用に比べて低い利率で資産を形成できます。
リスクが大きい通貨などの場合は、大きく利益を得られる場合は良いですが、その分大きな損失になる場合もあります。
複利運用は低利率でも取引可能なので、リスクを抑えて取引できることも魅力です。
『複利運用』には、いろいろなメリットがありますが、やはり一番の魅力は、小資本でも、一定のリスクを加えながら大きな資金を手に入れることが可能という点です。
メリットの解説では、「長期的に運用・・・」という説明をしましたが、実は、ある程度の資産を手に入れるまでは、そこまで時間がかかりません。
次の項目で、1億円を手に入れるまでの期間のシュミレーションを分かり易く解説しています。
FXの複利計算とシュミレーション|1億円までの期間
『複利運用』とそのメリットについて理解したところで、次は、複利の力を利用した運用がどれほどパワフルなのか分かり易く解説していきます。
具体的に理解してもらうために、元金100万円を例に運用した場合のシュミレーションをしていきます。
そして、1年後の資金、1000万円、1億円の資金を手に入れるまでの期間をシュミレーションしていきます。
月利5%の場合の複利計算
元金100万円 月利5%で運用した場合
1年後 | 179万円 |
4年2ヶ月後 | 1000万円 |
7年11ヶ月後 | 1億円 |
100万円の資金を毎月5%増やしていくと、1ヶ月後には105万円、2ヶ月後には110万円、3ヶ月後には115万円・・・6ヶ月後には134万円、12ヶ月後には179万円となります。
そして、1000万円までには4年2ヶ月、1億円までには7年11ヶ月が目安となります。
月利10%の場合の複利計算
元金100万円 月利10%で運用した場合
1年後 | 313万円 |
2年2ヶ月後 | 1000万円 |
4年1ヶ月後 | 1億円 |
100万円の資金を毎月10%増やしていくと、1ヶ月後には110万円、2ヶ月後には121万円、3ヶ月後には133万円・・・6ヶ月には177万円、12ヶ月後には313万円となり、月利5%のときに比べ、1年後には134万円の差が出てきます。
1000万円までには2年2ヶ月で、1億円までには4年1ヶ月で到達可能です。
月利20%の場合
元金100万円 月利20%で運用した場合
1年後 | 298万円 |
1年2ヶ月後 | 1000万円 |
2年2ヶ月後 | 1億円 |
100万円の資金を毎月20%増やしていくと、1ヶ月後には120万円、2ヶ月後には144万円、3ヶ月後には172万円・・・6ヶ月後には298万円となります。
月利5%の場合と比べ半年後には164万円の差額が、月利10%の場合なら121万円の差額となります。
12ヶ月後には891万円となり、
1000万円までには1年2ヶ月で達成可能です。2年2ヶ月後には1億円到達となります。
FXは複利を使えば月利10%の利益で十分!
FXには夢があります。
しかし、勝ち急ぐ必要もありません。
上のグラフをご覧ください。
どのシュミレーションもすごい結果ですが、月利20%は、現実的ではありませんね。
例えば、1日1%の複利と考えた場合、毎月20%の利益となります。
前述でシュミレーションしたように、月利20%の場合なら、おおよそ1年ほどあれば1000万円ほどの利益が可能となり、2年後には1億円ほどが得られることになるのです。
しかし1日1%利益を出すのは至難の業ですし、自信の成長に追い付かないスピードで資金が増えていきます。
資金の少ないところからスタートする個人トレーダーはメンタル的に追いつかないことが考えられます。
つまり、しんどいということです。
FX取引では、複利運用を行えば、月利10%の利益もあれば十分です。
まずは月利5~10%の利益をめざしてみるのがおすすめです。
不安を感じる人はさらにハードルを下げて挑戦すると良いと思います。
結果を出すことを急がず、冷静に淡々と勝ちを得るようにしましょう。
複利のメリットを生かし、ハードルを上げすぎることがなければ成功する可能性も高まります。
FXの複利運用の実践的な戦略の手順
1例ではありますが、ここで、FXの複利運用の実践的な戦略の手順を紹介します。
①高確率なトレード手法を採用する
②1:1の決済
③ポジションサイズは5%リスク
④平均的に考える
⑤月間目標をクリアしたら、利益を伸ばすことを考える
① 高確率なトレード手法を採用する
トレード戦略にはいろいろありますが、ここで解説するのは、私が考える戦略になります。
まずは、損小利大という考え方がありますが、この考えここでは一旦、排除します。
なぜなら、損小利大は、必然的に勝率が下がるからです。
メンタル面から考えて、まずは勝率の高い手法を採用します。
具体的には、
少なくても50%~75%の高確率で決済できる手法を選択しましょう。
② 1:1の決済
高確率で決済まで持っていくための考え方はひとつしかありません。
損大利小にすることです。
しかし、こちらもリスクがあります。
確かに、損大利小にすることで勝率も上がりますが、トレード回数がかなり必要になりますので、オススメしません。
そこで、損中利中を採用します。
つまり、リスクリワード=1:1 を採用します。
③ ポジションサイズは5%リスク
ポジションサイズは5%リスクを選択します。
通常は2%ルールというものを採用するのがスタンダードですが、勝率の高い手法を使うので少しリスクをとります。
ポジションサイズに対してリスク5%というのは、自己資金100万円あれば、損失額を5万円に抑えるという事です。
ポジションサイズの計算方法の解説やExcelシートが必要な方は、以下の記事をご覧ください。
Excelシートは非常に便利です。無料でダウンロードできますので、ご活用ください。
デイトレやスキャルピングなどで、一定の損失額でポジションを持つためには、レバレッジをかけなければいけませんので、海外口座が必要です。
海外口座の作り方は、以下の記事で分かり易く解説しています。
さて、次は5%リスクで、どのようにトレードを繰り返せば月利10%を達成できるのか解説していきます。
月間4勝2敗(勝率50%)のトレードをすれば月利10%を達成することができます。
月間で平均6回のトレードが必要になります。
利益 4勝×5%=20%
損失 2敗×5%=10%
20%(利益)-10%(損失)=+10%の利益になります。
月間3勝1敗(勝率75%)のトレードをすれば月利10%を達成することができます。
月間で平均4回のトレードが必要になります。
利益 3勝×5%=15%
損失 1敗×5%=5%
15%(利益)-5%(損失)=+10%の利益になります。
いかがでしょうか?
月利10%が少し現実的に考えられたのではないでしょうか。
同時に、月間ベースでトレード回数はそんなに必要ないこともご理解頂けたと思います。
ガシガシトレードする必要がないことがわかれば、しっかりと高確率な鉄板ポジションまで『待つ』ということができるようになりますね。
④ 平均的に考える
月間目標やトレード回数について解説しましたが、これはあくまで目安です。
勝ちが続くことも負けが続くこともありますので、長期的に平均的な考え方を持つ必要があります。
平均して月間10%を目指すことを意識しましょう。
また、トレード回数を決めることもオススメしません。
1日に何トレード
週に何トレード
月に何トレード
など、回数を決めることはやめましょう。
義務感でトレードすれば、優位性のない相場で勝負してしまうことになります。
『すべてを平均的に!』
と考えるだけで、落ち着いたトレードを繰り返すことができるようになります。
⑤ 月間目標をクリアしたら、利益を伸ばすことを考える
月間目標をクリアした場合の戦略もいろいろあります。
絶対にしてはいけないことは、ポジションサイズを上げることです。
「今月は勝っているから、次のトレードはリスク10%にして、勝てば一撃一発+10%をゲットだ!」
このようの時に限って、損失をだすものです。
私は、勝っているときは、2つの選択をします。
・リスクを下げて(ポジションサイズ2%)トレードする。
・5%リスクを1:1で半分決済。あとは利を伸ばす。
できるだけ、リスクをさけて利益を獲りに行くということですね。
負けている方ほど、真逆のアクションをされているのではないでしょうか。
最後に、FXで複利運用していくうえでの注意点を解説しておきますね。
FXで複利運用していくうえでの注意点
FXで複利運用をすることは、資産をつくるための多くのメリットがあります。
しかしながら、メリットばかりに気を取られないように気を付けることがトレーダーには必要です。
大きな資産を作ることも可能ですが、方法を間違えると稼いだ利益があっという間に吹き飛んでしまいます。
複利運用をしていくうえでの注意点を守って取引を行うようにしましょう。
複利運用は、その性質から取り扱いできる運用資金は期間と共に大きくなりますが、むやみにポジションサイズを引き上げるのは絶対にやめましょう。
リスクを引き上げて相場が予想どおりにいかなかった場合、損失も大きくなってしまいます。
一定のリスクで高確率に獲れるタイミングを見極めて「待つ」トレードを繰り返しましょう。
複利運用は稼いだ利益にも利息が付くことがメリットであり、そのメリットがうまく機能すれば大きな稼ぎが期待できますが、注意する点として、損失が出てしまった場合には、損失にも利息が付くことになります。
つまりは、損失額よりも大きな損失となるのです。
損失が出た場合は、リスクを軽くするために、運用額を調整するようにしましょう。
複利運用で利益を出すためには、年月が必要となります。
しかしひとたび成果が出始めると今度は終わりを見極めるのが難しくもなるでしょう。
複利運用には長い期間が必要ですが、死ぬまで運用してしまったなどということが起こらないように期間を設ける必要もあります。
複利運用では、発生した利益を出金せず投資に回していくことになります。
手元にお金が残らず増えていくのを見るだけになるので、利益が出たからといって使えません。
余裕のある資金で取引を行う必要があります。
複利運用は少ない資金で利益を出す可能性もありますが、どの投資にも言えることですが、確実に勝てるわけではありません。
複利運用は発生した利益が運用資金に加算されていくため、長くなるほど資金が大きくなります。
始めた頃よりも、当たり前ですが大きな取引になっていくので、大きい損失の可能性となるのです。
恐怖心や不安も大きくなっていきますし、精神的に耐えられなくなる場合もあるので、自分の精神状態をしっかり確認しながら、余裕のある運用を心掛けましょう。
精神的に耐えられなくなった場合は、そこから「単利運用」に切り替えるのがベターな選択になります。
まとめ
『FXには夢があります!』
必要なことは、正しい知識とスキル、そして勝率の高い手法です。
また、自信をマネージメントするための『規律』が必要です。
計画的に、規律をまもって淡々とトレードを繰り返すことで、夢が現実になります。
この記事が、あなたの今後のご活躍にお役に立てることを楽しみにしております。
※一般的な個人トレーダーは、『複利運用』で資金を増やし、数千万の資金が貯まったら『単利運用』に移行するのがベターです。