『包み足』と『はらみ足』って一体なに?
それは、反転を示すローソク足の組み合わせです。
ローソク足の反転プライスアクションを使えばエントリーを素早くできて、損小利大を実現することができます。
もちろん、常勝トレーダー達で、このローソク足のパターンを見逃している人はいません。
『包み足』と『はらみ足』は、それほど代表的なローソク足の組み合わせになります。
これから紹介するローソク足のパターンとエントリー方法を身につけることで、今まで以上に損小利大を実現できるようになります。
ということで、今回は、『包み足』と『はらみ足』の正しい定義だけではなく、
- 正しいエントリー方法
- エントリーできるポイント、できないポイント
- 『包み足』と『はらみ足』の応用
など、詳しく解説していきます。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
3人のプロトレーダーから教わった『ローソク足』と『値動き』で劇的成長をしました。
さらに学べる特設サイトが無料ダウンロードすることができます。
目次
ローソク足のプライスアクションは最速エントリーかつ損小利大を実現する
ローソク足のプライスアクションを使ったエントリーは、損小利大を実現し、あなたのトレード成績を劇的に向上させてくれます。
とても有名な反転パターンで『ピンバー』というものがあります。
『ピンバー』は分かりやすいだけではなく、とても強力な反転サインを示してくれます。
(詳しくは、【FXでかなり使えるピンバー手法!強力なローソク足反転シグナル】で解説しています。)
『ピンバー』と同様、かなり使えるローソク足の反転サインが、『包み足』と『はらみ足』です。
画像で『包み足』と『はらみ足』を確認してみましょう。
まずは、『包み足』です。
次は、『はらみ足』です。
いかがでしょうか?
最短のエントリーから、損小利大が実現できるのが確認できましたね。
それでは、次に『包み足』と『はらみ足』とはどのようなものなのか?解説していきます。
包み足(アウトサイドバー)の定義と反転する根拠
包み足は、別名アウトサイドバーとも呼ばれています。(※細かい定義付けは若干違いがあります。)
早速、包み足の定義を解説します。
包み足とアウトサイドバーの定義
- 一本目のローソク足の高値と安値を、二本目のローソク足の高値と安値が完全に包んでいること。
- 一本目の高値(または安値)を、二本目のローソク足の終値が完全に超えて終えていること。
それでは、画像で確認してみましょう。
株式や先物などで使われる一般的な包み足の定義は、一本目の高値と安値が、二本目の実体部分にすべて収まるという定義付けがあります。
しかし、この包み足の定義付けは、価格が飛んでローソク足が始まらないと実現しない形状であり、流動性のあるFX市場では、値が飛ぶ現象がそれほどないので、アウトサイドバーの定義付けを採用した方が実用的という意味で上記の定義付けをしています。
また、アウトサイドバーという名称の由来ですが、バーチャートからきています。(欧米ではバーチャートを使用しているトレーダーがいます。)
包み足をバーチャートで確認すると、前のバーより外側で終値が終えていることから、アウトサイドバーと呼ばれています。
ローソク足では包み足。バーチャートでは、アウトサイドバー。細かい定義付けに違いがありますが、FXに限っては、どちらも同じ意味と捉えて問題ないという意味で包み足の定義付けをしています。
包み足が反転する根拠
ローソク足を使った分析で、組み合わせや、パターンだけ覚える方がいます。
もちろん、優位性のあるパターンですので、暗記だけでも十分使えます。
しかし、なぜこのローソク足の組み合わせが使えるのか?優位性があるのか?
その理由を知ることで、より一層自信をもってローソク足を使いこなすことができるようになります。
私の経験上ですが、包み足が反転する根拠を知っているのと知らないとでは、雲泥の差があるように思います。
それでは、上図の包み足(アウトサイドバー)の画像をもう一度、確認してください。
ローソク足に値動きが描いてありますね。
そう、ダウ理論です。
そして、この特徴的な値動きであなたは、気付たでしょうか?
『トレンド転換』ですね。
(トレンド転換については【トレンド転換・継続サインの見極め方は押し安値と戻り高値の更新】で詳しく解説しています。)
包み足は、ひとつ時間足を落として確認するとトレンド転換しているんです。
確認してみましょう。
上図は、4時間足の包み足です。
4時間足の包み足を15分足に時間をおとして確認してみると、下の画像のようになります。
完全にトレンド転換しているのが確認できますね。
包み足というパターンを覚えるだけで、なんとなく使っているトレーダーと、しっかりと根拠を知ったうえで包み足を使っているトレーダーでは、似ているようで別次元の存在です。
これからローソク足を使って、多くのトレードを繰り返していくうえで最終的に差がつくポイントは、このような値動きの根拠を理解しているか?していないか?です。
ローソク足の値動きが分かれば、他のどのローソク足の組み合わせやパターンにも応用が効くようになります。
はらみ足(インサイドバー)の定義と特徴
はらみ足は、別名インサイドバーとも呼ばれています。(※細かい定義付けは若干違いがあります。)
それでは、はらみ足の定義を解説していきます。
はらみ足とインサイドバーの定義
- 一本目のローソク足の高値と安値に対して、二本目のローソク足の高値と安値が完全に収まっていること。
- 一本目の実体部分に対して、二本目のローソク足の実体部分が完全に収まって終えていること。
それでは、画像で確認してみましょう。
本当のはらみ足の定義は、一本目の実体部分に対して、二本目の高値と安値のすべてが収まるという定義付けがあります。
しかし、このはらみ足の定義は、包み足の解説と同様、価格が飛んでローソク足が始まらないと実現しない形状であり、流動性のあるFX市場では、値が飛ぶ現象がそれほどないので、インサイドバーの定義付けを採用した方が実用的という意味で上記の定義付けをしています。
また、インサイドバーという名称の由来ですが、包み足をバーチャートで確認すると、前のバーより内側で終値が終えていることから、インサイドバーと呼ばれています。
ローソク足でははらみ足。バーチャートでは、インサイドバー。細かい定義付けに違いがありますが、FXに限っては、どちらも同じ意味と捉えて問題ないという意味ではらみ足の定義付けをしています。
はらみ足は反転が確定していないローソク足の組み合わせ
ローソク足の組み合わせだけを丸暗記することをあまりオススメしないことは、この記事内でもお話しました。
特に、このはらみ足は値動きを理解していないと『ダマシ』にあってしまいます。
なぜなら、
はらみ足は、反転を予兆するローソク足の組み合わせであって、まだ反転が確定していないからです。
上図のはらみ足の解説画像をもう一度ご覧ください。
ローソク足に沿って値動きが描かれていますね。
反転しそうな値動きではありますが、正確には、まだ押し安値、戻り高値をブレイクできていないので、トレンド転換はしていません。
その後に、トレンドが反転することなく継続してしまうことも十分あります。
(トレンド転換が分からない方は、【トレンド転換・継続サインの見極め方は押し安値と戻り高値の更新】で詳しく解説していますので、ご参考にしてください。)
それでは、画像で詳しく確認していきましょう。
上図は4時間足のはらみ足です。分かりやすいように、2つのローソク足の高値と安値に赤のマーカーを付けておきました。
この包み足を15分足に時間を落として、チャートを確認して見たいと思います。
はらみ足の時間足を落として確認すると分かるように、はらみ足とは、値動きが収縮して保合い状態になっていることを示唆するローソク足の組み合わせということになります。
つまり、高値圏や安値圏で、収縮=はらみ足が確認できれば反転する予兆ということになります。
くどいですが、大切なポイントですので、再度確認しておきます。
はらみ足が確認できても、それは反転が確定したのではなく、反転する予兆であることを忘れないでください。
それでは、はらみ足をどのように活用すれば良いのか?
詳しくは、次の正しいエントリー方法で解説していきます。
包み足とはらみ足のエントリー方法
『包み足』と『はらみ足』では、反転という意味をもつローソク足の組み合わせですが、今までの解説を読んで頂いても分かる通り、似ているようで、違う特徴をもつローソク足の組み合わせです。
特徴が違うので、エントリー方法にも若干の違いがあります。
とは言うものの、エントリー方法はとても簡単ですので臆することはありません。
それでは、正しいエントリー方法を解説していきます。
包み足のエントリー方法
包み足のエントリー方法を解説するうえで、再度、[4時間足の包み足][4時間足の包み足を15足で確認]の画像を見ていただきたいと思います。
画像でも確認できるように、包み足は既にトレンド転換が確定しています。
ですので、エントリーは包み足を確認後、成り行きでエントリーすることができます。
しかし、ローソク足を使うエントリー方法は、ローソク足の高値・安値をブレイクしてエントリーが一般的ですので、包み足の高値(もしくは安値)をブレイクしてエントリーという方法がベターです。
画像で解説をします。
包み足のエントリー方法をまとておきます。
- 包み足を確認後、成り行きでエントリー
- 包み足を確認後、二本目のローソク足の高値(もしくは安値)をブレイクするタイミングでエントリー
以上の2つのエントリー方法があります。
はらみ足のエントリー方法
包み足の解説と同様、はらみ足のエントリー方法を解説するうえで、再度、[4時間足のはらみ足][4時間足のはらみ足を15足で確認]の画像を見ていただきたいと思います。
はらみ足の解説でもお伝えしていますが、はらみ足は反転の予兆であって、確定ではありません。
それでは、どのようにエントリーしていけばよいのでしょうか?
もうお分かりですね。トレンド転換が確定するポイントが、はらみ足のエントリーポイントになります。
画像で確認してみましょう。
はらみ足のエントリー方法をまとておきます。
- はらみ足を確認後、一本目のローソク足の高値(もしくは安値)をブレイクしたポイントでエントリー
『包み足』と『はらみ足』のエントリーの方法を解説してきましたが、次は、どこでエントリーすれば良いのか?
エントリーする場所を解説していきます。
エントリーポイントは必ず反転ポイント
『包み足』と『はらみ足』は、反転を示すローソク足の組み合わせです。
つまり、エントリーするポイントは、反転が予測されるポイントということになります。
- サポート・レジスタンスの反発
- サポート・レジスタンスの転換
- MA(移動平均線)の反発
など、反発が予測できるポイントで『包み足(アウトサイドバー)』『はらみ足(インサイドバー)』が確認できれば、エントリーを検討しましょう。
『包み足(アウトサイドバー)』と『はらみ足(インサイドバー)』は、ローソク足を活用したプライスアクション手法です。
インジケーターやご自身の手法に組み合わすと抜群の効果を発揮してくれるプライスアクション反転パターンは他にもあります。
厳選プライスアクションパターンについては、[ローソク足のプライスアクションで勝つ!FX最強シグナル7選【保存版】]で詳しく解説しているので参考にしてください。
複数足の『包み足(アウトサイドバー)』と『はらみ足(インサイドバー)』
最後に、『包み足(アウトサイドバー)』と『はらみ足(インサイドバー)』の応用を解説しておきます。
それは、複数足の『包み足』と『はらみ足』です。
今まで、解説してきた包み足とはらみ足は、二本のローソク足の組み合わせでしたが、実際チャート上では、
『2本のローソク足を包み込んだ包み足』や『1本目のローソク足の内側に3本のローソク足があるはらみ足』など、複数のローソク足を絡めた『包み足』と『はらみ足』が存在しています。
複数のローソク足を絡めた『包み足』と『はらみ足』は、エネルギーを一気に放出するので、大きな値動きになる場合が多々あります。
さて、複数のローソク足を含んだと言っても、基本的な考え方やエントリー方法に変わりはありません。
そして、この記事をお読みの方は、すでにローソク足の値動きまでしっかりと理解されているはずですので、臆することはありません。
それでは、複数足の『包み足』と『はらみ足』を画像で確認してみましょう。
『2本のローソク足を包み込んだ包み足』
『1本目のローソク足の内側に3本のローソク足があるはらみ足』
包み足は、保合い離れ。はらみ足は保合いです。
ローソク足が多くなればなるほど、エネルギーを蓄えることになりますので、仮に、エントリーポイントで複数足を絡めた『包み足』と『はらみ足』が確認できたら、大きな利益を獲るチャンスになるので、見逃さずにしっかりエントリーの検討をしておきましょう。
エントリー方法やストップの位置は、2本のローソク足の『包み足』『はらみ足』と同じ手順になります。
まとめ
『包み足』と『はらみ足』、『アウトサイドバー』と『インサイドバー』について解説してきましたが、FXでは、基本的に『アウトサイドバー』と『インサイドバー』の定義を採用する方が、実用的です。
なぜなら、先物や株式に比べて、流動性があり、値が飛ぶことが少ないからでしたね。
そして、このローソク足の組み合わせを理解するうえで、重要なこと。
それは、パターンを丸暗記するのではなく、値動きから、反転する根拠や理由を知ることが大切だということです。
この記事を読んで頂いただけでも、十分、ローソク足を深く理解できたと思います。
今回解説したのは、『包み足』と『はらみ足』でしたが、ローソク足の値動きを理解できれば、これから他のパターンでも応用的に考えることができるようになります。
この記事で、あなたのFXレベルは大きく上がったのではないでしょうか。