
FXの高値・安値は、値動きの方向と、その方向が崩れる可能性を考えるための基準です。
大切なのは、単に最高値・最安値を知ることではなく、同じ時間足・同じ波の大きさで、高値と安値がどう更新されているかを見ることです。
この記事では、元の図解とメンターとの会話を使いながら、定義・波形・市場心理・環境認識を整理します。
動画とあわせて、高値・安値を確認するMT4ツールに興味がある方は、高値・安値と押し安値・戻り高値を表示するmesenの解説も参考にしてください。



本当に知ってます?
FXメンターが、最初に教えてくれたテクニカル分析が「高値と安値について」でした。
名前を知っていることと、チャートで判断の基準にできることは違います。
私はこの違いを意識して、高値・安値の意味を見直していきました。
高値・安値とは?期間の最高値と波の山・谷を区別する
一定の期間で最も高い価格が高値、最も低い価格が安値です。
ただし、チャート分析では「今日の最高値」のような期間の高安だけでなく、波形の山・谷であるスイング高値・安値も扱います。
| 種類 | 意味 | 確認する条件 |
|---|---|---|
| 期間の高値・安値 | 決めた期間内の最高価格・最低価格 | 当日・前日・週など、期間をそろえる |
| ローソク足の高値・安値 | 1本の足の中で記録した最高価格・最低価格 | 1時間足・日足など、足の時間を確認する |
| スイング高値・安値 | 波形の山・谷として選ぶ高値・安値 | 前後の値動きと波の大きさをそろえる |

上の図は、波の山と谷として高値・安値を確認するイメージです。
画面を拡大したり、表示する本数を変えたりするだけで、分析する波の大きさまで変えないようにしてください。
高値・安値を選ぶ基準については、スイングハイ・スイングローの定義で詳しく解説しています。
波形と高値・安値|切り上げ・切り下げから方向を読む

相場は、上昇と下落を繰り返しながら進むため、波形の山に高値、谷に安値ができます。
新しく買う・売る注文に加え、持っていた買いの利益確定や売りの買い戻しなども値動きに関わります。
ただし、すべての市場参加者が同じ理由で売買しているわけではありません。
重要なのは、その理由を決めつけることより、値動きの結果として高値・安値がどう変わったかを確認することです。

「買う人と売る人がいる」という当たり前のことを、どの価格で動きが変わったかに結びつけて考えるのがポイントです。


| 高値と安値の更新 | 読み取る方向 | 注意点 |
|---|---|---|
| 高値も安値も切り上がる | 選んだ波の大きさでは上昇方向を確認 | 短い下落があっても、上位の波が崩れたとは限らない |
| 高値も安値も切り下がる | 選んだ波の大きさでは下落方向を確認 | 短い上昇だけで上昇トレンドと決めない |
| 高値・安値がほぼ横ばい | 方向が定まりにくいレンジの候補 | 範囲を一時的に抜けても戻る場合がある |
| 高値と安値の更新方向がそろわない | 転換過程・調整・波の選び方を再確認 | 無理に上昇か下落かへ分類しない |
高値の更新だけを見て上昇と判断するのではなく、安値の切り上げもセットで見ることが大切です。
参考:OANDA「ダウ理論を活用してブレイクアウトやリターンムーブを狙うトレードアイデア」。
リアルトレード20選&6大特典
実際のチャートで、エントリー・見送り・決済の判断根拠を学びたい方へ。
エイクのリアルトレード20選と6大特典を通して、相場の見方と振り返り方を学べます。

高値・安値が作られる市場心理|図で分かることと仮説を分ける
高値や安値の周辺では、新規注文・利益確定・損切りなどが重なり、値動きが変わる可能性があります。
ただし、価格の図だけから、誰が注文したか、その人が初心者か大口か、何を考えていたかを特定することはできません。
下の図は、買いと売りの動きが変化する流れを説明する例です。
図や従来の説明にある参加者の分類は、考え方を理解するための仮説として読み、実際の注文を確認した事実と混同しないでください。

| 図の位置 | 値動きとして確認すること | 考えられる動きの例 |
|---|---|---|
| ① | 価格が上昇する | 買い注文や売りの買い戻しなど |
| ② | 上昇後に下落して調整する | 買いの利益確定や新規の売りなど |
| ③ | 再び上昇し、前の高値を更新する | 新規の買い・売りの損切りなど |
| ④ | 再び下落して調整する | 利益確定や売り注文など |
| ⑤ | さらに上昇し、高値を作る | 追随する買いなど |
| A | 高値から下落し、前の安値付近へ向かう | 買いの決済・新規の売りなど |
| B | 反発するが、前の高値へ届かない | 売りの利益確定・新規の買いなど |
| C | 再下落し、直前の安値を下回る | 新規の売り・買いの損切りなど |
右列は可能性の例であり、図から確定した参加者の行動ではありません。
そのため「大口が必ず初心者を狙った」と考えるより、⑤からA・B・Cへ進む中で、高値・安値の更新方向が変わった点に注目しましょう。

焦って飛び乗る前に、直前の高値・安値、見送り条件、想定が崩れる位置を確認することが大切です。
環境認識と高値・安値|押し安値・戻り高値も確認する
このブログでは、環境認識を「今の相場の力関係と、自分が判断する位置を整理すること」として考えています。
高値・安値は、買いと売りの動きが変わった価格の痕跡ですが、その水準で将来も必ず反転するわけではありません。
また、直近の小さな山・谷と、トレンドの判断で重要な押し安値・戻り高値は区別する必要があります。
| 見る価格 | このブログでの考え方 | 判断時の注意 |
|---|---|---|
| 直近のスイング高値・安値 | 選んだ波の大きさにおける、最近の山・谷 | 小さな波と大きな波を混ぜない |
| 押し安値 | 上昇トレンドで、基準となる高値更新につながった上昇の起点となる安値 | すべての小さな谷が押し安値になるわけではない |
| 戻り高値 | 下落トレンドで、基準となる安値更新につながった下落の起点となる高値 | すべての小さな山が戻り高値になるわけではない |
押し安値を下回った場合は、それまでの上昇トレンドの判断を見直す手掛かりになります。
戻り高値を上回った場合も、それまでの下落トレンドの判断を見直します。
ただし、基準を抜けた直後に逆方向のトレンドが続くと決まるわけではなく、レンジになる場合もあります。

正しい環境認識をする上で高値と安値はとても大切なんですよ!

詳しい基準は、押し安値・戻り高値によるトレンド継続と転換の判断を参考にしてください。
確認しておきたい4種類の高値・安値
高値・安値は、どこで期間を区切るかによって変わります。
| 区切り | 確認する内容 | 使い分けの注意 |
|---|---|---|
| チャート上の一定範囲 | 選んだ分析範囲の最高値・最安値 | 表示範囲と分析対象期間を区別する |
| 直近の波 | 最近のスイングの山・谷 | 直近を何本・どの波とするかを決める |
| ローソク足・日・週など | 1本の足、前日・前週などの高値・安値 | 進行中の足の高安は変化する |
| 東京・ロンドン・ニューヨークなどの時間帯 | 決めた時間帯内の高値・安値 | 夏時間やサーバー時刻を含め、区切りを記録する |
例えば日足が上昇していても、1時間足では調整の下落が見えることがあります。
矛盾と考える前に、どの時間足・どの波の話かを確認してください。
関連:マルチタイムフレーム分析のやり方。
実際のチャートで高値・安値を確認する手順
まず通貨ペアと時間足、分析する期間を決めます。
次に、同じ大きさの波を選び、高値と安値をそれぞれ前のものと比較します。
そのうえで、押し安値・戻り高値や上位時間足の水準を確認します。
最後に、何をもって更新と判断するか、想定が崩れたらどうするかを、分析記録に残してください。
高値・安値そのものはヒゲの先端まで含む価格ですが、ブレイクの判定はヒゲの通過で見るか、終値の確定で見るかという別の問題です。
終値の確定を待つと一時的な突破を区別しやすくなる場合がありますが、だましを完全に防げるわけではありません。
判断基準を後から都合よく変えず、同じ条件で振り返ることが大切です。
高値・安値についてよくある質問
高値を更新したら必ず買いですか?
いいえ、上位時間足の方向、安値の切り上げ、損切りまでの距離などを確認する必要があります。
一時的に高値を抜けて戻ることもあり、更新だけで利益が出るとは限りません。
高値・安値はヒゲと終値のどちらで見ますか?
ローソク足の高値・安値はヒゲを含む最高価格・最低価格です。
一方、突破をどう判定するかは別に基準を決め、ヒゲだけの通過と終値の確定を区別して記録しましょう。
直近安値と押し安値は同じですか?
同じになる場合もありますが、すべての直近安値が押し安値になるわけではありません。
このブログでは、上昇トレンドの基準となる高値更新につながった起点の安値かどうかを確認します。
まとめ|高値・安値を同じ基準で比べる
高値・安値は、相場の方向と、その判断が崩れる可能性を整理する基準です。
期間の高安と波形の山・谷を区別し、同じ時間足・同じ波の大きさで更新を比較しましょう。
市場心理の説明は仮説として扱い、チャートで確認できる値動きと分けて考えてください。
まずはシンプルなチャートで高値・安値に印を付け、「どの基準が更新されたか」を自分の言葉で説明してみるところから始めてみてください。



















