『ディナポリというトレーダーって凄いんだ・・・』
『どんな手法で巨万の富を手に入れたんだろう?』
世界的に有名なトレーダー・ディナポリ氏の経歴を知れば、誰でも彼の手法に興味がわくのは当然ですよね。
私も初心者時代、むさぼるようにディナポリ氏の手法を研究しました。
おそらく、FX歴の長い上級トレーダーで、ディナポリ氏の手法を知らない人はいないでしょう。
そこで、この記事では、ディナポリ氏の手法『シングルペネトレーション』を解説していきます。
さらに、この記事では、
◇さらに勝率を上げる方法
◇実際のトレードでどのように生かせば良いのか?
◇勝率の高いシングルペネトレーション
なども分かりやすく解説しています。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
なぜ、上級トレーダーは『フィボナッチ』と『値動き』を重視するのか?
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目次
ディナポリ手法①|シングルペネトレーションとは?(概要)
ディナポリ手法の中でも代表的な手法が『シングルペネトレーション』です。
ディナポリ氏の手法でも勝率が良さから「天の恵み」と称したほどの手法です。
手法の詳細に入る前に、『シングルペネトレーション』がどのような手法なのか概要レベルで解説しておきます。
まずは、画像をご覧ください。
ペネストレーションとは、「貫通」を意味しています。
DMA(3×3)を貫通し、急騰・急落の確認をした後のエントリー。
つまり、『シングルペネトレーション』はトレンドフォローです。
強いトレンドや継続を確認した後に、一旦の押し戻しが入ります。
そして、反発した一部分を抜き取るという保守的であり高確率な手法になります。
この手法の特徴は、2つあります。
ひとつ目は、強いトレンド継続の定義を明確にしていること。
ふたつ目は、反発ポイント(エントリー)と損切りポイントが明確にあることです。
さらに、もうひとつ言えることは、明日から使えるくらいシンプルだということ。
これは、他のディナポリ手法でも言えることですが・・・
ディナポリ手法で利用するDMAとフィボナッチ比率
ここで、ディナポリ手法では欠かせないDMAとフィボナッチ比率について解説しておきます。
DMA
DMAとはSMA(単純移動平均線)を数期間ズラした(先行させた)MA(移動平均線)になります。
画像で確認しておきましょう。
シングルペネトレーションで利用するDMAは、3MAを3期間先行させたDMA(3×3)のみです。
フィボナッチ比率
そして、『シングルペネトレーション』で利用するツールが、フィボナッチリトレースメントです。
フィボナッチリトレースメントは、反転の『目安』として利用します。
ディナポリ手法利用するフィボナッチ比率は、【38.2%】と【61.8%】の黄金比率しか使用しません。
38.2%と61.8%の黄金比率は、世界中のトレーダーが意識しているのはもちろんですが、エリオット波動や、ハーモニックパターンなどでも、強烈に反発するフィボナッチ比率として注目されているので、驚く程反応します。
ディナポリ手法の基本ルール『スラスト』
ディナポリ手法の基本事項である、DMAとフィボナッチ比率についておさらいしました。
そして、もうひとつ。
ディナポリ氏の手法では欠かせない『スラスト(thrust)』を解説します。
ディナポリ手法では、急騰・急落を確認した後、手法が発動する『シングルペネトレーション』『ダブルレポ』などがあります。
ディナポリ氏は、この急騰・急落を、ある程度明確にルール付けしています。
この急騰・急落こそが『スラスト(thrust)』です。
※スラストの期間は長ければ長いほどよい。
※基本的に終値で割らなければ継続とみなす。
※DMA(3×3)を1~2本割れても、値幅がなければ許容範囲としてみなして、継続と考える。このあたりは、裁量の余地を残している。
上記が、強いトレンドを示すスラストの定義になります。
例えば、日足であれば、8日以上。4時間足であれば、32時間以上。1時間足であれば、8時間以上トレンドが続いている状態が『スラスト』ということになります。
最後に、チャートで確認しておきましょう。
スラスト後の動きに注目してください。どちらも押し目が浅い位置から反転してしていますね。
これこそが、実は『シングルペネトレーション』なんです。
それでは、本題の『シングルペネトレーション』の手法の解説に入りますね。
ディナポリ手法『シングルペネトレーション』
ディナポリ手法の『シングルペネトレーション』を解説します。
まずは、セット~エントリー~決済までを簡単にまとめておきます。
STEP②フィボナッチリトレースメントを引く
STEP③フィボナッチリトレースメント38.2%でエントリー(指値または成行)
STEP④フィボナッチリトレースメント61.8%%の少し下に損切り設定
STEP⑤逆フィボナッチリトレースメントの61.8%で利確(指値または成行、分割決済)
とてもシンプルで簡単です。
ひとつずつ分かり易く解説していきますね。
STEP①スラストをさがす
まずは、スラストを探していきます。
スラストとは、
『最低8期間以上、DMA(3×3)を割ることなくローソク足が上昇また下降している状態』
つまり、
スラスト=急騰・急落でしたね。
それでは、チャートで確認してみましょう。
上図では、14本のスラストを確認した後に、DMA(3×3)を割り込んできました。
STEP②フィボナッチリトレースメントを引く
スラストを確認後、DMA(3×3)を割り込んできた時点で、フィボナッチリトレースメントを引きます。
⇒【上級者への近道!ディナポリ手法の超便利なDMAとフィボナッチ】で詳しく解説しています。
基本的なフィボナッチリトレースメントの引き方は、『過去から未来』と覚えておけば間違えません。
それでは、チャートで確認してみましょう。
STEP③フィボナッチリトレースメント38.2%でエントリー(指値または成行)
エントリーポイントの目安は38.2%です。
エントリーは、指値でも成り行きでも構いません。
しかし、反転のプライスアクションのサインを確認するなど、価格がスラストの方向と同方向に動くことを確認してからエントリーした方が安全です。
STEP④フィボナッチリトレースメント61.8%の少し下に損切り設定
この手法を検証すると分かりますが、すべてのスラストが38.2%や61.8%で反応する訳ではありませんので、しっかりと損切り設定をしましょう。
損切りラインは、もうひとつの黄金比率のフィボナッチリトレースメント61.8%です。
黄金比率61.8%が最後の砦というわけです。
『この黄金比率を割ってしまったらしょうがない』ってことですね。
損切りは61.8%ちょうどに設定するのではなく、61.8%の少しした辺りに設定しましょう。
チャートで確認します。
STEP⑤逆フィボナッチリトレースメントの61.8%で利確(指値または成行、分割決済)
さて、最後に利確ポイントです。
利確ポイントは、再度、決済用にフィボナッチリトレースメントを引き直します。
言葉で解説するより、チャートで確認した方が分かりやすいでので、まずは、画像をご覧ください。
決済の目安になるフィボナッチリトレースメントの引き方は、高値から、反発した安値に向けて引きます。
こちらも『過去から未来』と覚えておけば分かりやすかと思います。
決済用に引き直したフィボナッチリトレースメント61.8%が決済ポイントです。
スラストに逆らったフィボナッチリトレースメントなので、高い確率で深い戻しが考えられることから、61.8%を決済の目安にしています。
『シングルペネトレーション』は、スラスト方向のトレンドフォローですので、少しもったいないような気もするかもしれません。
しかし、必ずしも、トレンド方向に価格が動き、高値をブレイクするわけでもありません。
ですので、『シングルペネトレーション』は、反発の一部を抜き取る保守的な手法になっています。
その分、高確率なのです。
ディナポリ手法『シングルペネトレーション』高収益・高確率にする
さて、手法を手に入れてこのまま利用しても構いません。
しかし、さらに高収益・高確率にしたくないですか?
ディナポリ氏も、この手法をシステム的に運用していません。
むしろ、裁量の余地があるからこそ、ディナポリチャートが生きるとも述べています。
だからこそ、コンピューターでは、再現できない成績が残せるのです。
ということで、最後に『シングルペネトレーション』を活用するために、いくつかアイデアをあげておきます。
是非、ご自身で検証されてみてください。
アイデア②上位足のトレンド方向のみトレードする
アイデア③分割決済をする
アイデア①下位時間でプライスアクションを確認してエントリーする
まずは、日足の『シングルペネトレーション』をチャートで確認します。
フィボナッチリトレースメントの38.2%~61.8%のゾーンを下位足である4時間足で確認してみましょう。
インサイドバーが出現しました。
⇒【ローソク足のプライスアクションで勝つ!FX最強シグナル7選|保存版】で詳しく解説しています。
赤色のフィボナッチリトレースメントが、決済の目安で引いたフィボナッチです。
決済用フィボナッチリトレースメントの61.8%まで、しっかり到達していますね。
下位足のプライスアクションでエントリーすれば、リスク&リワードも格段によくなり高収益につながりましたね。
アイデア②上位足のトレンド方向のみトレードする
トレンドフォローの基本になりますが、上位足のトレンド方向のみ『シングルペネトレーション』の手法を当てはめる。
ディナポリ氏の『シングルペネトレーション』手法は、トレンドの反発を少し抜き取るので、手法通りでも勝率は高いですが、上位足のトレンド方向にのみ手法を当てはめると、さらに勝率は上がります。
チャートで確認してみましょう。
まずは、上位足の週足です。
ダウ理論も上昇トレンド、ボリンジャーバンドもバンドウォーク中です。
それでは、[A]と[B]を日足で『シングルペネトレーション』に当てはめて確認してみましょう。
[A]も[B]も決済用のフィボナッチリトレースメント61.8%に達成しています。
是非、検証してみてください。トレンド方向のみの『シングルペネトレーション』は、かなりの勝率になると思います。
さて、ここで、欲張りになってしまうのが、さらに値を伸ばしたい・・・
トレンド方向に手法を当てはめたとき、決済目安の61.8%を突き抜けて、さらに価格が伸びることも当然あります。
そこで、次のアイデア③分割決済です。
アイデア③分割決済をする
『シングルペネトレーション』は、トレンドフォローです。
かつ、上位足のトレンドも分析した上で活用すると決済後も価格が伸びることも多々あります。
そこで、少し欲張りたい方は、分割決済も検討してもよいでしょう。
チャートをご覧ください。
これは、あくまで一例ですが、まだ価格が伸びると思えば分割決済を考えます。
①決済目安である61.8%で、まず半分決済します。
(※部分決済なので、1/3や1/4の決済でもよく、半分の必要はありません。)
②分割決済後は、損切ラインを反発用青色Fibの38.2%の下まであげます。
(※仮に、損切ラインにかかったとしても利益が残るようにあげることがポイントです。)
あとは、どこで全決済するのか目標価格を分析するだけです。
まとめ
ディナポリ手法『シングルペネトレーション』を解説してきましたが、手法を活用するしないにしても、フィボナッチリトレースメントの活用方法や、スラストなど、後のトレードに活かせるものが多々あると思います。
また、アイデア①~③では、下位時間足でのプライスアクション、上位足のトレンド、分割決済など簡単なテクニックではありますが、こちらも、どのようなトレードにも活かせる内容だと思います。
是非、興味がわいたら少しチャートで『スラスト』と『シングルペネトレーション』を探してみてください。