
「ガートレーの61.8%と78.6%、どこから測ればいいの?」
「形は似ているけれど、成立条件に合っているのか分からない……」
ガートレーパターンを探すときに、こんな疑問はありませんか?
ガートレーは、X・A・B・C・Dの5点と、波の値幅の比率を使って反転候補を探すハーモニックパターンです。
最初に押さえたいのは、B地点の61.8%と、D地点の78.6%です。
どちらもXAの値幅を基準にしますが、C地点やAB=CDは別の波を基準に測ります。
数字だけを覚えるより、「何に対して何%なのか」を整理すると見やすくなりますよ。
ここでは、ガートレーの成立条件・フィボナッチの測り方・PRZの探し方を、既存のチャート例を使って順番に解説します。
形が見つかることと、反転して利益になることは別です。
この記事では、
- ガートレーパターンとは
- ガートレーパターンの成立条件
- ガートレーパターンの特徴
- 反転候補ゾーン「PRZ」の分析方法
- ガートレーパターンの注意点
押し目買いや戻り売りを考える際、ガートレーは注目する価格帯を整理する手がかりになります。
ただし、比率がそろっても反転が保証されるわけではありません。
成立条件とともに、見送る条件や想定が崩れたときの考え方も確認しましょう。
この記事があなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
ハーモニックパターンの基本
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ハーモニックパターンが分からない方はこちらの記事を参考にしてください。
クラシックパターンの比率とPRZの分析方法
ハーモニックパターン手法①|人気No.1バットの使い方を5分で速習
ガートレーパターンの成立条件|61.8%・78.6%の測り方とPRZの見つけ方
ハーモニックパターン手法③|フェイクを先読み!バタフライの使い方
ハーモニックパターン手法④|高確率で反転するクラブの使い方
各パターンの比率と反転候補の見つけ方を、以下の記事でも解説しています。
ハーモニックパターン&PRZを分析する高精度MT4インジケーター
ハーモニックパターンMT4インジケーター!たった4クリックでPRZを分析する裁量型ツール
図中では、エイクが作成した分析補助ツールを使用しています
ガートレーパターンとは|5点の形と値幅の比率で確認
ガートレーはハーモニック手法のクラシックパターンのひとつです。
名称はH・M・ガートレー氏に由来しますが、当初の解説に現在のフィボナッチ比率がすべて定められていたわけではありません。
ここでは、スコット・カーニー氏の資料を参照し、B地点61.8%・D地点78.6%を軸に説明します。
そんな「ガートレーパターン」はどのようなパターンなのか?
下図の左が売り方向、右が買い方向の模式図です。
矢印は想定する方向を示しており、実際の反転を保証するものではありません。
ガートレーの成立条件|61.8%・78.6%は何を測る?

◆D地点はXAリトレースメントの78.6%
| 確認箇所 | 測る値幅の比率 | 確認の目安 |
|---|---|---|
| B地点 | AB ÷ XA | 61.8%付近 |
| C地点 | BC ÷ AB | 38.2%〜88.6% |
| D地点(XA) | AD ÷ XA | 78.6%付近 |
| D地点(BC) | CD ÷ BC | 113%〜161.8% |
| 等倍のAB=CD | CD ÷ AB | 100%(CからABと同じ値幅を当てはめる) |
表のAB・XAなどは、各点の価格差の絶対値です。
買い型でも売り型でも、時間の長さではなく値幅で計算します。
例えば、買い型でX=100、A=110なら、XAの値幅は10です。
Bの61.8%戻しは110−10×0.618=103.82、Dの78.6%戻しは110−10×0.786=102.14になります。
これは測り方だけを示す架空の例で、C地点などの条件を満たすかは別途確認します。
ツールによってフィボナッチの0%・100%の表示方向が異なります。
AからXAを何%戻した位置なのかを、価格で確認してください。
参照する定義によって比率の許容幅や拡張型の扱いが異なる場合があります。
カーニー氏の資料ではAB=CDのほかに1.27倍の拡張型も扱われますが、まずは本記事の例にある等倍の100%と区別して理解しましょう。
参考:Scott Carney / Harmonic Trader Gartley Pattern / The Origin of Harmonic Patterns
【ガートレーパターンの特徴】
ガートレーパターンの大きな特徴は、B地点が黄金比率の61.8%と指定されている点です。
ただし、黄金比率に近いという理由だけで、強い反転が起きると判断することはできません。
D地点がXAの値幅の内側に位置することも、ガートレーの特徴です。
上位足の流れやサポート・レジスタンスと合わせて、押し目・戻り目の候補を検討します。
なお、クラブのB地点はXAの38.2%〜61.8%が目安で、ガートレーと重なる場合があります。
B地点だけでは確定せず、C・D地点とAB=CDまで確認することが大切です。
ガートレーパターンのPRZを見つける手順
ここからは買い型のチャート例で、反転候補の価格帯を絞る手順を確認していきましょう。
言い換えると、複数の計算から得られた反転を観察する候補の価格帯です。
PRZに届いたことだけを売買の根拠にしないようにしましょう。
STEP⓪|X・A・B・Cを同じ基準で選ぶ
まず、はじめにハーモニックパターンは、焦ってみつける必要はないということを知っておいてください。
ガートレーでは、XAの戻しとABCDの値幅関係を組み合わせて確認します。
高値・安値を取る基準を途中で変えると、比率も変わってしまいます。
同じ時間足の明確な高値・安値を選び、ヒゲを含めるかなどの測定ルールを統一しましょう。
数字を合わせるために、都合のよい位置へ点を動かさないことが大切です。
以下の画像をごらんください。

C地点からの反応が見えたら、ガートレーの候補として各比率を確認します。
C地点自体が更新される場合もあるため、この時点では確定ではありません。
STEP①以降は、このポイントからの手順となります。
まずは、手順を先にまとめておきます。
- STEP①|ハーモニックパターンのフィルタリング
- STEP②|C地点の確認
- STEP③|XAリトレースメントでD地点を分析する
- STEP④|BCエクステンションでD地点を分析する
- STEP⑤|ABCエクスパンションでD地点を分析する
- STEP⑥|反転候補ゾーンPRZを分析する
STEP①|ハーモニックパターンのフィルタリング
STEP⓪で、ハーモニックパターンかもしれないと予測しました。
その次の重要な確認作業が、『ハーモニックパターンのフィルタリング(重要)』です。
候補が多く見えても、まずはB地点の比率から絞り込んでみましょう。
ここで行うのは、完成したパターンの確定ではなく、候補の選別です。
B地点は、AからBへ戻した値幅をXAの値幅で割って確認します。
それでは、B地点のフィボナッチ比率(XAリトレースメント)を確認してみましょう!
以下のチャートをご覧ください。

この例では、B地点がXAの61.8%付近に位置しています。

Bが61.8%付近ならガートレーの候補です。
C地点・D地点など、残りの条件も確認していきましょう。
STEP②|C地点の確認
次に、C地点がABの値幅をどれだけ戻しているか確認します。
C地点は、ABに対する戻しが38.2%〜88.6%に収まるか確認します。
「Aを超えていなければ何%でもよい」という意味ではありません。
目視でもある程度確認できますが、なぜフィボナッチ比率を確認する必要があるのか?
それは、C地点の位置によって、BCの長さとD候補の価格が変わるからです。
特定の比率で止まっただけで反転の力が増すと考えず、ほかの条件との整合を確認しましょう。
それでは、実際のチャートで確認してみましょう。

この例では、C地点はABの78.6%付近まで戻しています。
38.2%〜88.6%の範囲に入っていますね。
ここで使う基準はABです。
XAの78.6%とは測っている波が違うので、混同しないようにしましょう。
STEP③|XAリトレースメントでD地点を分析する
B・C地点を確認したら、反転候補となるD地点の価格帯を計算します。
まずは、XAリトレースメントでD地点を探っていきましょう。

図の読み方:この既存の一覧図では複数の比率が併記されています。
「AB=CD」の等倍に当たるのは100%で、61.8%・78.6%は等倍の成立条件ではありません。
BCの127%は概数表記です。
ガートレーパターンの場合、XAリトレースメントは78.6%と決まっています。
ですので、まずは、XAリトレースメント78.6%に注目しておきます。
買い型ではAから下方向へ、売り型ではAから上方向へ、XAの値幅の78.6%を戻した位置です。

XAの78.6%は、ガートレーのD候補を考える基準のひとつです。
その価格だけで決めず、次にBCとAB=CDから求めた価格が近くに集まるか確認します。
◆ガートレーパターンはXAリトレースメント78.6%を軸に考える
STEP④|BCエクステンションでD地点を分析する
次は、BCの値幅を使ってD候補を計算します。

図の読み方:この既存の一覧図では複数の比率が併記されています。
「AB=CD」の等倍に当たるのは100%で、61.8%・78.6%は等倍の成立条件ではありません。
BCの127%は概数表記です。
CDの値幅がBCの113%〜161.8%の範囲にあるかを確認します。
BCの値幅をCからD方向へ延ばして測ります。
図中の127%は概数表記で、チャートでは127.2%の線が表示されています。
それでは、実際のチャートで確認してみましょう。

(青色)BCのエクステンションに注目してください。
この例では、XAの78.6%の近くにBCの127.2%の線があります。
このように、別の波から計算した価格が近いかを確認します。
無関係な高値・安値を選び直して、無理に重ねる必要はありません。
◆CD÷BCが113%〜161.8%に入るか確認する
◆XAの78.6%と近い価格帯になるか確認する
STEP⑤|ABCエクスパンションでAB=CDを確認
次に、ABの値幅をCからD方向へ当てはめ、AB=CDの完成価格を確認します。
ここでいうAB=CDは、ABとCDの値幅が等しいという意味です。
ABCエクスパンションの100%が、その等倍の位置に当たります。
例えばABの値幅が100pipsなら、CからD方向へ100pips進んだ位置がAB=CDです。
61.8%や78.6%ではCDの値幅がABより短くなるため、AB=CDとは区別します。
売りポジションの買い戻しと、新規の買いポジションを持つことも別の行動です。
図から他のトレーダーの注文行動を断定することはできません。

上の既存図には「AB=CD」の欄に61.8%・78.6%・100%が並んでいますが、値幅が等しくなるのは100%です。
61.8%・78.6%を等倍のAB=CDの成立条件として扱わないでください。
ここでは100%を確認し、XA・BCから求めたD候補との重なりを見ます。
それでは、実際のチャートで確認してみましょう!

この例では、紫色のFE100.0とXAの78.6%が近い価格帯にあります。
1本の線に完全一致するかだけでなく、どの程度の幅に集まっているかを見ます。
許容する幅は後から都合よく広げず、検証時から同じ基準で確認しましょう。
◆61.8%・78.6%を等倍のAB=CDと混同しない
◆XA・BCのD候補と重なるか確認する
STEP⑥|複数の計算が重なるPRZを確認
最後に、PRZを絞り込みます。
STEP③〜⑤で求めたD候補が、近い価格帯に集まっているかを確認します。
今までの3つのチャートを、もう一度確認してみましょう。
(※クリックするとチャートが拡大されます。)
XA・BC・AB=CDから求めた価格が近くに集まる部分を、PRZとして観察します。
以下のチャートをご覧ください。

①XAリトレースメント78.6%を中心に、
②BCの延長から求めたD候補
③AB=CDなどの完成価格
が重なる価格帯を、ガートレーのPRZとして確認します。
この掲載例では、候補ゾーン付近に到達した後、価格が上昇しています。
これは過去チャートの一例です。
同じ形で毎回反転することや、特定の勝率を示すものではありません。
掲載チャートでは、エイクが作成した分析補助インジケーター【Harmonic Analytics】を使用しています。
比率を確認するための補助ツールであり、表示された候補が利益を保証するものではありません。
こちらについては以下の記事で動画で解説しています。
【ハーモニックパターンMT4インジケーター!たった4クリックでPRZを分析する裁量型ツール】
ガートレーパターンの注意点
PRZを求めたら、次は「どの条件なら見送るか」も決めておきましょう。
ただし、相場に絶対などありません。
最後に、ガートレーパターンを運用する上で、特に気を付けておきたい注意点を解説します。
見送る条件と、エントリー前の確認
| 確認したい状態 | 考え方 |
|---|---|
| B・Cの比率が範囲から外れる | 見た目だけでガートレーに当てはめない |
| XA・BC・AB=CDの候補価格が離れている | 広い範囲を無理にPRZとして囲まない |
| PRZを勢いよく通過している | 到達しただけで反転と決めつけない |
| 買い型でXを下抜ける/売り型でXを上抜ける | ガートレーの想定を見直す |
| 損切りまでの距離や取引コストが大きい | 許容損失に合わなければ見送る |
実際に取引を検討する場合は、反転をどう確認するか・どこで想定が崩れるか・いくらまでの損失を許容するかを、先に決めておきます。
バットとの違い|似た形でも比率で区別する
ガートレーではB地点61.8%・D地点78.6%を軸にします。
バットはB地点がより浅く、D地点はXAの88.6%が基準になります。
詳しい違いは、バットパターンの成立条件と使い方で確認してください。
Xを超えたらどうする?|クラブとの違い
ガートレーパターン
クラブパターン
(※クリックすると拡大表示されます。)
先ほど、[STEP1|ハーモニックパターンのフィルタリング]で、ガートレーパターンのB地点は61.8%でした。
少し、ややこしいのが、クラブパターンのB地点も61.8%が含まれているという点です。
B地点が61.8%に近いだけで、
「必ずガートレーとして反転する」とは考えないでください。
クラブはD地点がXAの161.8%付近になるなど、ガートレーとは別の条件を持ちます。
買い型でXを下抜ける、売り型でXを上抜ける場合は、そのガートレーの想定を見直します。
そのままクラブに名称を変えて保有を続けるのではなく、いったん元の根拠が崩れたと捉えましょう。
私は、他の要素(サポレジ・上位足のフィボナッチなど)が重複している方を、優先的に考えるようにしています。
クラブを検討するなら、BCの延長やABCDの条件まで改めて確認します。
Xを超えたことだけでは、クラブの成立とはいえません。
参考:Harmonic Trader Crab Pattern
まとめ|比率と測る位置をそろえて確認しよう
最後にガートレーパターンの大切な要点をまとめておきますね。
再度見返すことで、頭の中を整理してください。
過去チャートやデモ環境で、成立例だけでなく条件がそろわない例も並べて確認してみてください。
①B地点:XAに対する戻しが61.8%付近
②C地点:ABに対する戻しが38.2%〜88.6%
③D地点:XAに対する戻しが78.6%付近
④CDの値幅:BCの113%〜161.8%を確認
⑤AB=CDなどの完成価格がD候補と重なるか確認
買い型のDはXより上、売り型のDはXより下
◆D地点はXAリトレースメントの78.6%
【ガートレーパターンのPRZの分析手順】
- STEP①|ハーモニックパターンのフィルタリング
- STEP②|C地点の確認
- STEP③|D地点のX-Aリトレースメント
- STEP④|D地点のBCエクステンション
- STEP⑤|D地点のABCエクスパンション
- STEP⑥|反転候補ゾーンPRZを分析する
◆ガートレーパターンはXAリトレースメント78.6%を軸に考える
◆CD÷BCが113%〜161.8%に入るか確認する
◆XAの78.6%と近い価格帯になるか確認する
◆61.8%・78.6%を等倍のAB=CDと混同しない
◆XA・BCのD候補と重なるか確認する
①XAリトレースメント78.6%を中心に、
②BCの延長から求めたD候補
③AB=CDなどの完成価格
が重なる価格帯を、ガートレーのPRZとして確認します。




















①B地点:XAに対する戻しが61.8%付近
②C地点:ABに対する戻しが38.2%〜88.6%
③D地点:XAに対する戻しが78.6%付近
④CDの値幅:BCの113%〜161.8%を確認
⑤AB=CDなどの完成価格がD候補と重なるか確認
買い型のDはXより上、売り型のDはXより下