
「バットパターンらしい形は見つかったけれど、どの比率を確認すればいいの?」
バットパターンは、X・A・B・C・Dの5点とフィボナッチ比率を使って、反転の候補となる価格帯を探すハーモニックパターンです。
名前のBatは「コウモリ」という意味です。
私も個人的に、このバットパターンが大好きで、多くの利益を獲得させて頂きました。
ただし、形や比率が合っただけで、必ず利益になるわけではありません。
見るべきなのは、B・C・Dの比率と、複数の計算が重なるPRZです。
ここでは、バットパターンの見つけ方、比率の測り方、オルトバットとの違いを、元の模式図と実際のチャートで順番に確認していきましょう。
最後に、PRZへ到達してもエントリーを見送る場面まで整理します。
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クラシックパターンの反転候補ゾーンの分析方法
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クラシックハーモニックパターンの反転候補ゾーンの分析方法をこちらの記事で分かり易くまとめています。
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バットパターンとは|成立条件とフィボナッチ比率
バットパターンは、XAの値動きに対してB・Cの位置を確認し、D付近に反転候補を絞り込むパターンです。
買いの形ではD付近からの上昇、売りの形ではD付近からの下落を検討します。
バットパターンの成立条件

図はB地点が38.2〜50%となる代表的な形です。
| 確認箇所 | 比率・目安 | 読み方 |
|---|---|---|
| B地点 | XAの戻りが61.8%未満。代表的な目安は38.2%・50% | Bだけで成立とは判断しない |
| C地点 | ABの38.2〜88.6%の戻り | Aを越えないだけで条件を満たすとは限らない |
| D地点(XA) | XAの88.6%の戻り | 通常のバットを判断する中心の比率 |
| D地点(BC) | BCの161.8〜261.8%の投影 | XAの88.6%付近との重なりを確認 |
| ABとCDの関係 | CDは少なくともABと同じ長さ。127%への拡張が代表例 | 同じ長さのAB=CDと拡張した形を区別 |
Bは候補の絞り込み、Dは反転候補の確認です。
図の形だけに合わせて、都合よくX・A・B・Cを動かさないことが大切です。
比率はどこからどこまで測る?
リトレースメントは「戻りの割合」、エクステンションは「基準の値幅に対する伸びの割合」と考えてください。
| 確認する比率 | 値幅の計算 | 例 |
|---|---|---|
| BのXA戻り率 | |A−B| ÷ |X−A| | XAが100pips、ABが50pipsなら50% |
| CのAB戻り率 | |B−C| ÷ |A−B| | ABが50pips、BCが39.3pipsなら78.6% |
| DのXA戻り率 | |A−D| ÷ |X−A| | XAが100pips、ADが88.6pipsなら88.6% |
| DのBC投影率 | |C−D| ÷ |B−C| | BCが20pips、CDが40pipsなら200% |
| CDのAB投影率 | |C−D| ÷ |A−B| | ABとCDが同じ長さなら100% |
表の割り算の結果に100を掛けると、%表示になります。
「| |」は値幅の絶対値を表します。
買いと売りで上下が逆になるため、計算した割合だけでなく、各点の並びも図と照合しましょう。
ツールの0%・100%の表示方向は設定で変わることがあるので、表示された数字だけを見て判断しないでください。
バットパターンの特徴
私のチャート分析では、比較的よく見かける印象があるパターンです。
これは私の経験上の印象で、すべての通貨ペアや時間足で最も多いことを示す統計ではありません。
DがXに近いため、撤退する位置と利確候補を考えやすい場面があります。
ただし、損小利大になるかどうかは、実際のエントリー価格、損切り位置、スプレッドや利確位置によって変わります。
ダブルトップの右側やヘッド&ショルダーの右肩と重なる場合も、形が重なったことだけでエントリーを決めないようにしましょう。
オルトバットとは|通常のバットとの違い
もうひとつの形が、Alternate Bat Pattern(オルトバット/変則バット)です。
通常のバットとは、Bの戻りが浅いことと、DがXを越える位置にあることが大きく異なります。
オルトバットの成立条件

この図は、B=38.2%、BC投影=261.8〜361.8%の形を描いた例です。
公式説明ではBは38.2%以下、BC投影は最低200%です。
図の数値だけを、オルトバットすべてに共通する固定条件として扱わないでください。
| 比較項目 | 通常のバット | オルトバット |
|---|---|---|
| BのXA戻り | 61.8%未満。38.2%・50%が代表的 | 38.2%以下 |
| CのAB戻り | 38.2〜88.6% | 図では38.2〜88.6% |
| DのXA比率 | 88.6%の戻り(Xの内側) | 113%への伸び(Xの外側) |
| BC投影 | 161.8〜261.8% | 公式説明は最低200%。図は261.8〜361.8%の例 |
| ABとCD | 同じ長さ以上。127%拡張が代表例 | 拡張した形。161.8%が代表例 |
88.6%を抜けたら、113%まで待てばいい?
通常のバットが崩れたからといって、自動的にオルトバットへ移行するわけではありません。
オルトバットとして見る場合は、Bの戻りを含め、最初から別の条件を確認する必要があります。
113%も反転の候補にすぎず、そのまま通過することがあります。
含み損を避けたい気持ちから、後付けで損切りを113%へ広げないようにしましょう。
Xを越えてから反転した場合は、だましのように見える場面もあります。
ただし、Xを越えたことだけで反転の根拠にはなりません。
エイクの判断メモ|113%を見るとき
私は、他のレジサポなどの抵抗帯が重なる場合、B地点が50%の形でもXAの113%に注目することがあります。
これは価格の反応を見るための個人的な分析で、Bが38.2%以下というオルトバットの定義を変更するものではありません。
パターン名を当てはめることと、抵抗帯を観察することは分けて考えてください。
バットパターンのPRZを見つける6つの手順
PRZはPotential Reversal Zone、つまり「潜在的な反転ゾーン」です。
複数の比率が重なる候補の価格帯であり、反転を保証する場所ではありません。
今回は、Bの確認→Cの確認→XA→BC→ABCの投影→PRZの順で見ていきます。
STEP⓪|C地点から候補を探し始める
最初からすべての値動きをハーモニックパターンに当てはめる必要はありません。
まずは、XAの動きと、A→B→Cの波が見えてきた段階で候補を探してみましょう。

C地点からの反転が見えてきたら、BとCの比率を測り、Dの候補を計算します。
Cが動き続けている間は投影先も変わるため、候補と確定後の形を区別してください。
STEP①|B地点の比率で候補を絞る
XAに対して、AからBまでどの程度戻ったかを確認します。
Bが38.2%・50%付近なら、通常のバットを候補として考えます。

このチャートでは、B地点がXAの50%付近にあります。

Bが50%でも、この時点ではバットの候補です。
C・Dの位置と残りの比率が合うかを、続けて確認しましょう。
STEP②|C地点がABの38.2〜88.6%に収まるか
次に、ABに対するCの戻り率を確認します。

CはABの38.2〜88.6%の範囲を確認します。
「Aを越えていないから大丈夫」と、目視だけで済ませないようにしてください。

この例ではCがABの78.6%付近にあり、説明している範囲に収まっています。
78.6%などの比率に合うことは形を確認する材料ですが、それだけでDの反転が強まると断定することはできません。
STEP③|XAの88.6%からDの候補を出す
通常のバットでは、XAの88.6%の戻りをDの中心的な候補として見ます。

買いの形・売りの形で上下は逆ですが、測る基準は同じです。

まず88.6%の価格を確認し、ここに他の投影価格が重なるかを調べます。
88.6%への到達と、実際に反転したことは別なので、注文する前に判断条件を整理しておきましょう。
STEP④|BC投影でDの候補を照合する
BCの値幅をCからD方向へ投影し、XAの88.6%と近い価格帯があるかを確認します。

通常のバットでは161.8〜261.8%の範囲を確認し、161.8%や200%などを照合します。

このチャートでは、青色のBC投影161.8%がXAの88.6%に近い位置にあります。
候補の価格が離れている場合は、都合のよい比率や起点へ動かして無理に重ねないでください。
STEP⑤|ABCの投影とAB=CDを確認する
さらに、ABの値幅をCからD方向へ投影して、他の候補と重なるかを確認します。
N字の値幅を比較する考え方ですが、他のトレーダーが必ずその価格で売買する、という意味ではありません。

CDがABと同じ長さなら100%のAB=CDです。
127%・161.8%なら、CDがABより長い「拡張したAB=CD」と区別します。

この例では、ABC投影の161.8%も候補の価格帯に近い位置にあります。
比率が重なった事実と、その後に反転するかどうかは分けて見てください。
STEP⑥|3つの計算が重なるPRZを確認する
XAの88.6%、BCの投影、ABをCから投影した価格を比較します。
XAリトレースメント(STEP③)
BCエクステンション(STEP④)
ABCエクスパンション(STEP⑤)
上の3枚は、クリックすると元のチャートを拡大できます。
複数の計算が近い価格帯に集まる部分を、PRZの候補として観察します。

このチャートではPRZ付近から下落していますが、結果が分かっている過去の一例です。
同じ比率の組み合わせでも、今後の相場で同じ結果になるとは限りません。
チャート分析に使っているツール
解説では、私が作成したハーモニックパターン専用のMT4インジケーター「Harmonic Analytics」を利用しています。
4クリックで分析を補助するツールですが、表示されたPRZは自動的な売買判断や利益の保証ではありません。
Harmonic Analyticsの使い方と動画解説を見る
バットパターンの注意点|エントリーを見送る場面
PRZが見つかったら、反転の期待だけでなく、想定が外れた場合も先に考えておきましょう。
| 確認する場面 | 判断の考え方 |
|---|---|
| B・Cの比率が条件から外れる | 形が似ていても、通常のバットとして無理に扱わない |
| 各投影価格が大きく離れる | PRZがまとまっているかを再確認する |
| PRZを勢いよく通過する | 決めた反転確認や注文条件を満たさなければ見送る |
| 損切り位置を先に決められない | 注文を急がず、損失額とロットを整理する |
| 指標発表・スプレッド拡大が重なる | 通常と違う値動きや約定条件も考慮する |
通常のバットとオルトバットを後付けで入れ替えない
通常のバットの88.6%で反転しなかった場合、113%を次の確実な反転先と考えないでください。

この図も、B=38.2%のオルトバットの例です。
Bが38.2%以下という条件を確認し、通常のバットとは別に検討します。
損切りを後から広げるために、パターン名を変更しないことが大切です。
私は、他の要素(サポレジ・上位足のフィボナッチなど)が重複している方を、優先的に考えるようにしています。
それでも、反転しない場合の撤退条件は別に必要です。
バットパターンについてよくある質問
バットとガートレーは何が違いますか?
まずB・DのXAに対する位置を比べます。
Scott Carneyのガートレーでは、BはXAの61.8%、Dは78.6%が基準です。
通常のバットはDの88.6%が中心となるため、見た目だけで同じパターンにしないようにしましょう。
PRZへ到達したら、すぐエントリーしていいですか?
PRZは反転候補なので、到達だけで売買の理由が揃うわけではありません。
事前に決めた反転確認、撤退位置、許容する損失額を確認してください。
Bが50%ならオルトバットですか?
公式のオルトバットはBの戻りが38.2%以下なので、Bが50%ならその定義には当てはまりません。
XAの113%を個人的な抵抗帯として見る場合も、オルトバットの成立と混同しないようにしましょう。
まとめ|比率と反転の確認を分けて考える
バットパターンは、Bで候補を絞り、Cの戻りを確認し、XAの88.6%と他の投影が重なるPRZを探していきます。
オルトバットはBの浅い戻りとXAの113%を使う別の条件として整理してください。
まずは元の図を見ながら、ご自身のチャートで測る区間を一つずつ確認してみましょう。
形を見つけることより、条件が合わない場面を見送れることも大切です。
参考:Scott Carney/Harmonic Trader「Bat Pattern」 / 「Alternate Bat Pattern」 / 「Gartley Pattern」。



















