


それでは、今日は、フィボナッチエクスパンションの基本的な使い方から、
他の水準と重ねて確認する応用的な使い方まで、一緒に確認していきましょう!
「どこで利益を確定すればいいのか」で迷うことはありませんか?
フィボナッチエクスパンションは、A→Bの値幅をCから投影し、利確候補の価格を整理するツールです。
基本は、上昇なら「安値A→高値B→押し目C」、下降なら「高値A→安値B→戻り目C」の3点を選びます。
計算する値幅はA→B、計算の出発点はCです。
この記事では、3点の引き方と61.8%・100%・161.8%の数値設定を、MT4の画面と計算例で確認していきます。
あわせて、次の内容も解説します。
- フィボナッチエクスパンションの引き方
- フィボナッチエクスパンションの数値設定と計算例
- フィボナッチエクスパンションの具体的な利用方法
- 上級者の応用的なフィボナッチエクスパンションの使い方
- フィボナッチエクスパンションを利用した反転候補のゾーン
線を引く操作だけでなく、どの波を測っているのかを意識して読んでみてください。
計算したラインは、利確や値動きを観察する候補になります。
ただし、その価格への到達や反転を予告するものではありません。
「どこまで伸びるか」だけでなく、「想定が外れたらどこで見送るか」も一緒に考えましょう。
この記事があなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
実際のチャートでは、何を根拠に判断しているのか?
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記事で学んだ見方を、実際のトレード事例につなげてみてください。
チャート例|上昇・下降でどこにラインが出る?
まずは、上昇・下降それぞれのチャート例を見てみましょう。
見るポイントは、基準にした波と、その先に表示された価格帯です。
以下は説明用に取り上げた過去の事例で、すべての相場で同じ反応が起こるわけではありません。
まずは、上昇相場でのフィボナッチエクスパンションの反応を確認してみましょう!
次は、下落相場でのフィボナッチエクスパンションの反応を確認してみましょう!
どうでしょう?
ライン付近で値動きが止まった場面を確認できます。
反応した例だけで有効性を決めず、届かなかった例や通過した例も確認しましょう。
ここからは、このラインがどのように計算されるのかを見ていきます。
フィボナッチエクスパンションとは
「エクスパンション」は拡張という意味です。
最初の波A→Bの値幅を基準に、押し・戻りの終点Cから比率ごとの価格を求めます。
上の模式図の「エントリーポイント」は押し目の位置のイメージであり、その位置での売買を推奨するものではありません。
主な用途は、押し目や戻り目の後に伸びる値幅を測り、利確候補を事前に整理することです。
リトレースメントが「最初の値動きに対して、どのくらい戻したか」を測るのに対し、エクスパンションは「押し・戻りの先に、どこまで伸びるか」の候補を測ります。
どちらも、選んだ高値・安値によって表示される価格が変わります。
61.8%や161.8%は黄金比に関連する比率ですが、数式から価格の反転が保証されるわけではありません。
100%はA→Bと同じ値幅を表す水準で、黄金比そのものではありません。
A・B・Cの選び方|上昇と下降の違い
押し目は上昇途中の一時的な下落、戻り目は下降途中の一時的な上昇を指します。
| 計測点 | 上昇を測る場合 | 下降を測る場合 |
|---|---|---|
| A:最初の起点 | 上昇が始まった安値 | 下降が始まった高値 |
| B:最初の波の終点 | Aから上昇した先の高値 | Aから下降した先の安値 |
| C:押し・戻りの終点 | Bから押した先の安値 | Bから戻した先の高値 |
この記事では、AとBの価格の間にCがある、基本的な押し目・戻り目の例で説明します。
Cを利益が出そうな場所へ後から動かすのではなく、あらかじめ決めた高値・安値の選び方にそろえます。
まずはヒゲの高値・安値で統一すると、計測点の違いを確認しやすくなります。
押し・戻りが続いている間のCは仮の点なので、更新された場合は表示価格も再確認してください。
MT4のフィボナッチエクスパンションの引き方
引く前に、同じ時間足で一組の「値動き→押し・戻り」を選びましょう。
ここでは、MT4を使って、フィボナッチエクスパンションの引き方を解説していきます。
まずは、フィボナッチエクスパンションの引き方の手順を簡単にまとめておきますね。
手順①|フィボナッチエクスパンションを選択
手順②|起点となる安値から高値までクリックしたまま動かす
手順③|押し目(戻り目)を調整する
手順①|フィボナッチエクスパンションを選択
まずは、MT4でフィボナッチエクスパンションを選択しましょう。
上部メニューより
[①挿入]>[②フィボナッチ]>[エクスパンション]を選択してください。
ツール表示の簡単カスタマイズ方法は、
手順②|起点となる安値から高値までクリックしたまま動かす
上昇の例では、最初の安値Aから高値Bまで、マウスを押したまま移動させます。
下降を測る場合は、最初の高値Aから安値Bへ引くので、方向が逆になります。
すると、以下のようにフィボナッチエクスパンションが表示されます。
手順③|押し目(戻り目)を調整する
最後に、3点目を押し目の安値C(下降なら戻り目の高値C)に合わせます。
まずは、以下のチャートをご覧ください。
既に引かれたフィボナッチエクスパンションをダブルクリックします。
選択状態になると、位置を動かすための小さな操作点が表示されます。
右端にある2本目の斜線の終点をつかみ、押し目の安値Cへ移動させます。
図では、左下の安値A→中央の高値B→右下の安値Cという一組の値動きを測っています。
Cが変わると、61.8%・100%・161.8%の価格も動きます。
フィボナッチエクスパンションの数値一覧と設定方法
まず確認したい基本の数値は、61.8%・100%・161.8%です。
MT4の標準的な表示水準ですが、どの相場にも通用する「必勝の設定」ではありません。
| 表示水準 | A→Bに対する倍率 | Cから測る値幅 |
|---|---|---|
| 61.8% | 0.618倍 | A→Bの値幅の約6割 |
| 100% | 1.000倍 | A→Bと同じ値幅 |
| 161.8% | 1.618倍 | A→Bの値幅の約1.6倍 |
100%は「A→Bと同じ値幅」をCから測った価格です。
数値を増やす前に、同じA・B・Cでどの位置にラインが出るかを確認してみてください。
計算例|Cからどの価格に表示される?
目安価格=Cの価格+(Bの価格−Aの価格)×倍率
上昇ならB−Aはプラス、下降ならマイナスになるので、同じ式で計算できます。
例えば、USDJPYでA=150.00円、B=151.00円、C=150.50円とすると、A→Bの値幅は1.00円です。
| 表示水準 | 計算 | 上昇の目安価格 |
|---|---|---|
| 61.8% | 150.50+1.00×0.618 | 151.118円 |
| 100% | 150.50+1.00×1.000 | 151.500円 |
| 161.8% | 150.50+1.00×1.618 | 152.118円 |
下降の例でA=151.00円、B=150.00円、C=150.50円なら、100%は150.50−1.00=149.50円です。
いずれも仕組みを説明するための仮の価格で、実際の相場予測ではありません。
図には78.6%や127%などの追加水準も表示されていますが、まずは基本の3水準から確認すれば十分です。
数値を追加する場合は、採用する手法の定義を確認し、検証中に都合よく変更しないようにしましょう。
MT4でレベルを追加・変更する方法
引いたエクスパンションをダブルクリックして選択し、線の上で右クリックしてプロパティを開きます。
フィボナッチのレベル設定で[追加]を選び、レベルと説明を入力します。
レベルは倍率として入力するので、61.8%なら0.618、100%なら1、161.8%なら1.618です。
説明欄には「61.8」など、チャートに表示したい文字を入力してください。
メニュー名はMT4の表示言語によって異なります。
参考:MetaQuotes公式「Line Studies」/「Objects Control」。
利確に使う手順|エントリー前に候補と損切りを整理する
基準の波を選ぶ際は、次の点を確認します。
- 上昇や下降などのトレンドがはっきりしている
- 高値と安値がはっきりしている
このような場面は、A・B・Cを整理しやすくなります。
エントリー前に利確候補・損切り・許容する損失額を決め、条件が合わなければ見送ります。
まずは、簡単な利用手順をまとめておきますね。
手順①:相場の方向と基準の波を確認する
手順②:エントリー前に利確候補と損切りを決める
手順③:条件がそろったらエントリーを検討する
手順④:事前のルールに従って決済する
以下の図は、押し目買いから分割決済までを示した過去の説明例です。
図中の手順②・③は旧説明の順序です。
現在の本文では、図の「エントリー後に引く」という順序を見直し、エントリー前に利確候補と損切りを整理する流れで説明しています。
図の第一決済・第二決済は一例で、61.8%や161.8%まで必ず届くという意味ではありません。
手順①|相場の方向と基準の波を確認する
上昇を考えるなら、高値・安値の切り上がりと、上位足の抵抗帯も確認します。
小さな波と大きな波を都合よく混ぜず、何を測る3点なのかを説明できる組み合わせにしましょう。
手順②|エントリー前に利確候補と損切りを決める
押し目Cを仮置きして61.8%・100%・161.8%を確認し、近くの高値や抵抗帯と照らし合わせます。
損切りまでの距離に対して利確までの余地が小さければ、無理に入る必要はありません。
手順③|条件がそろったらエントリーを検討する
押し目・戻り目の形や、ご自身のエントリールールを確認します。
フィボナッチのラインに触れたことだけで、売買を決めないようにしましょう。
手順④|事前のルールに従って決済する
利確指値で決済する、値動きを確認して決済する、分割決済するなど、方針を先に決めておきます。
目標に届く前に損切り条件に達した場合も、当初のルールを優先します。
以上が、フィボナッチエクスパンションの基本的な使い方です。
次は、異なる波やツールで算出した価格帯を重ねて確認する方法です。
応用|異なる波・リトレースメントとの重なりを確認する
エクスパンションを応用する際は、ほかの根拠と重なる場所を探します。
重なりは観察する候補を絞る材料になりますが、反転の確実性や勝率を示すものではありません。
それでは、本題に入ります。
応用的な利用方法は、正直いくつもありますが、ここでは、2点に絞ります。
①フィボナッチエクスパンションの重複
②フィボナッチエクスパンションとフィボナッチリトレースメントのシンクロ
それでは、ひとつずつ解説していきますね。
①フィボナッチエクスパンションの重複
異なる波から求めた水準が重なる場所は、支持・抵抗の候補として観察できます。
フィボナッチエクスパンションの重複とは、それぞれ異なったスイングから引いたフィボナッチエクスパンションのレベルが重なることを言います。
言葉だけでは分かりにくいので、以下の画像で確認してみましょう。
赤色のエクスパンションは適当に引いているように見えますが、上位足の高値と安値から引いたフィボナッチエクスパンションです。
そして、青色のフィボナッチエクスパンションは、現在見ている基準足のフィボナッチエクスパンションになります。
お互いのフィボナッチレベル[61.8%]が重複(非常に近い)しているのが分かるでしょうか。
異なる時間足から求めた価格が近いため、値動きを観察する候補になります。
ただし、チャートだけでは、実際にどれだけの注文が集まっているかまでは分かりません。
その後、プライスは跳ね上げられていますね。
一方で、重なりをそのまま通過してしまう場面もあります。
反応後の図だけで判断せず、事前に3点を選んだ状態で検証してみましょう。
フィボナッチエクスパンションとフィボナッチリトレースメントのシンクロ
次は、リトレースメントによる戻りの水準と、エクスパンションによる値幅の水準を重ねる例です。
まずは、以下のチャートをご覧ください。
上位足のフィボナッチリトレースメント61.8%
基準足のフィボナッチエクスパンション100%
が重複していますね。
このような重なりは、反転するかを観察する候補になります。
新規の買いと売りポジションの決済が入るという見方もできますが、注文の有無をこの図だけで断定することはできません。
当ブログのディナポリ手法の記事でも、アグリーメントとして水準の重なりを紹介しています。
最後に、複数の値幅比率を組み合わせるハーモニックパターンにも触れておきます。
応用を深める|ハーモニックパターンとPRZ
エクスパンションの3点と数値の意味が分かったら、複数の波を組み合わせる考え方にも進めます。
ハーモニックパターンでは、値幅の比率や形の条件から、反転の可能性を観察する価格帯を探します。
ほかの手法より優れていると一律に決めるものではありません。
まずは基本の引き方に慣れてから、必要に応じて学んでみてください。
それが、『ハーモニックパターン手法』です。
パターンごとに定められた値幅比率の組み合わせを確認するため、単にラインが重なれば成立するわけではありません。
複数の条件から求める潜在的な反転ゾーンを、PRZと呼びます。
PRZ=ポテンシャルリバーサルゾーン
(潜在的反転ゾーン)
PRZは「反転の可能性を観察するゾーン」であり、反転が確定した場所ではありません。
ゾーンへの到達後も、反転の形やパターンが崩れる条件を確認します。
以下の記事で、分かりやすく解説していますので、参考にしてください。
- ハーモニックパターンとは?
- ハーモニックパターンの特徴
- ハーモニックパターンの魅力
- ハーモニックパターンが機能する理由
フィボナッチエクスパンションでよくある疑問
エクステンションと何が違う?
ツールや解説によって、呼び方が異なることがあります。
当ブログのエクステンション記事は、2点で引くリトレースメントの100%を超えた延長部分を扱います。
この記事のエクスパンションは、3点目CからA→Bの値幅を投影する方法です。
名前だけで区別せず、何点で引くのか、どこを基準に計算するのかを確認してください。
ヒゲと実体のどちらに合わせる?
この記事のチャート例は、ヒゲを含む高値・安値を基準にしています。
実体で測るルールを採用する場合も、同じ検証の途中で基準を切り替えないことが大切です。
Cがまだ確定していない場合は?
押し・戻りが続いている間はCを仮の点として扱い、さらに安値・高値を更新したら再計測します。
過去のチャートで完成したCを選べても、リアルタイムで同じ位置を確定できたとは限りません。
161.8%まで待てばよい?
161.8%は候補のひとつで、その水準まで届くとは限りません。
近くの高値・安値、相場の勢い、損切りまでの距離と比較し、事前に決めた決済方針を優先してください。
まとめ|3点と数値の意味をそろえて検証しよう
フィボナッチエクスパンションで、まず覚えたいのは「測る値幅はA→B、投影する出発点はC」という関係です。
61.8%・100%・161.8%の意味を理解し、選んだ3点と表示価格をセットで確認しましょう。
利確候補はエントリー前に考え、損切り位置や近くの支持・抵抗帯と比較します。
ご自身のチャートで、同じルールで3点を選ぶ練習から始めてみてください。
反応した場面だけでなく、届かなかった場面や通過した場面も記録すると、使いどころを考えやすくなります。
この記事があなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。



























フィボナッチ?
エクスパンション?
何それ?