
『ハーモニックパターン・・・』
『興味があったけど、難しそうだから避けていた。』
『XABCDやPRZの見方を、基本から知りたい。』
ハーモニックパターンとは、値動きの形とフィボナッチ比率を組み合わせて、反転候補の価格帯を探す分析方法です。
最初につまずきやすいのは、「どの高値・安値を選び、どの波を測ればよいのか」という部分ですよね。
そこで、この記事ではXABCDの5つの地点と、PRZ(反転候補の価格帯)の探し方を、実際のチャートと図で解説します。
比率を丸暗記する前に、「何を基準に測っているか」を押さえましょう。
そんなハーモニックパターン手法を学びたい方のために、
この記事で、ハーモニックパターンの基本をめちゃくちゃ分かり易く解説していきます。
主に、
- ハーモニックパターンとは?
- ハーモニックパターンの特徴
- ハーモニックパターンの魅力
- ハーモニックパターンを使うときの注意点
を解説していきます。
目標は、形を見つけるだけでなく、注目する価格帯を自分で説明できるようになることです。
ただし、形や比率がそろっても、反転や利益が保証されるわけではありません。
この記事が、あなたのトレードレベルの向上のお役に立てれば幸いです。
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ハーモニックパターンとは?XABCDとPRZの基本
ハーモニックパターン手法とは?
この記事では、X・A・B・C・Dの5地点を使う代表的なパターンを中心に見ていきます。
| 地点・用語 | 見方 |
|---|---|
| X・A | 最初に基準にする波の始点と終点 |
| B | Aからの戻りでできる転換点/XAに対する戻り率を確認 |
| C | Bの次の転換点/ABに対する戻り率を確認 |
| D | パターンの完成を検討する地点/複数の比率と照合 |
| PRZ | Potential Reversal Zoneの略/反転候補の価格帯 |
PRZは「反転が確定した場所」ではなく、「反転を検討する候補の価格帯」です。
という意味です。
つまり、
- 連続する高値・安値からX・A・B・Cを選ぶ
- 波の値幅の比率を測る
- 複数の計算結果が近づくPRZを探す
- D地点付近の値動きを確認して、売買を検討する
このような手法になります。
と言われても、どのようなものか分からないですよね。
それでは、次は、ハーモニックパターンを実際に確認してみましょう!
ハーモニックパターン手法をチャートと画像で理解する
ハーモニックパターンとは、以下のように綺麗な図形を描きます。
まずは、チャートで確認!

とても綺麗な形ですよね。
D地点でローソク足の長いヒゲが2本も反応しています。
この過去チャートでは、D地点付近で上値を抑えられた様子が読み取れます。
その後、反落していますね。

まぁ、そんなこと無理か・・・

先にD地点の「候補」を分析するのが、ハーモニックパターン手法です!
そこで必ず反転する、という意味ではありません。

『もしも、D地点の候補を先に計算できれば……?』
そう!それを分析することが、ハーモニックパターン分析です。
次は、ハーモニックパターンを画像で見てみましょう!

先ほど紹介したチャートのハーモニックパターンは、『バットパターン』と言います。
画像で言うと、左側のパターンですね。
たとえばバットは、XAに対するDの0.886(88.6%)だけでなく、Bの戻り率やBCの拡張なども合わせて確認します。
参考:Scott Carney公式「Bat Pattern」。
この図の数値は、基準となる波に対する値幅の比率を表しています。
XABCDの波の比率を測り、各パターンの条件と照合して、D地点の候補を絞ります。
これがハーモニックパターンです。
どうですか?
まずは「Dを当てる」のではなく、「Dの候補を計算して待つ」という考え方を押さえてくださいね。
さて、次に、ハーモニックパターンの魅力と特徴について解説していきますね。
ハーモニックパターン手法の5つの特徴と魅力
次に、ハーモニックパターンの特徴と魅力を詳しく解説していきます。
最初に押さえたい5つの特徴
ハーモニックパターンの特徴と魅力は5つあります。
②幾何学的な手法
③直近の値動きに対する逆張りを検討する
④損切りと利確の候補を比較できる
⑤パターンがたくさんある
①フィボナッチ比率を利用する
ハーモニックパターンは、フィボナッチ比率などを利用して、波の値幅を比較します。
ハーモニックパターンがとっつきにくい一番の要因が、ここにあるのではないでしょうか?
「フィボナッチって、難しそう……」と感じるかもしれません。
でも、そんなことはありません。
ハーモニックの達人・ハーモニックの仙人は別として、
最初は代表的なパターンを1つ選び、測る順番を繰り返し確認してみましょう。
私はクラシックパターンを中心に利用しています。
②幾何学的な手法
幾何学 ⇒ 図形・空間の性質についての数学的な分野。
「なんだか難しそうな言葉だな」と感じますよね。
ここでは、難しく考える必要はありません。
ハーモニックパターンに携わると、必ず「幾何学」って言葉がでてきますが、臆することはありません。
幾何学 = 図形
と捉えたらいいです。
◆ダブルトップ
◆ヘッド&ショルダー
◆ウェッジ
◆フラッグ
トレードの教科書にも必ず解説されている「チャートパターン」
これも「形・図形」ですよね。
まさに、幾何学です。
それと同じで、 ハーモニックパターンも、値動きを図形として捉える分析です。
ただし、見た目が綺麗なだけでは成立条件を満たしません。
③直近の値動きに対する逆張りを検討する
すべてのハーモニックパターンにあてはまらないですが、ハーモニックパターンは基本的に逆張りでエントリーします。
PRZまで来ても、そのまま通過することがあります。
④損切りと利確の候補を比較できる
ハーモニックパターンでは、エントリー・損切り・利確の候補を事前に比較できます。

上図は、先ほどのバットパターンです。
上図は売りを考える例です。
- PRZへの到達後、反転を確認する条件を決める
- パターンが崩れる水準を基に損切り候補を決める
- 図のADに対する38.2%・61.8%などを利確候補として比較する
損切り幅を狭くすればよいわけではありません。
反転確認を待つと、D付近で入る場合よりエントリー価格が変わり、損切り幅も広がることがあります。
利確候補までの距離と損切り幅を比較し、1回の損失額を抑えられるロットで検討しましょう。
⑤パターンがたくさんある
実は、ハーモニックパターンには、多くのパターンが存在します。
・バット
・バタフライ
・クラブ
・ディープクラブ
・スリードライブ
・ネンスター
・シャーク
・ブラックスワン
・ホワイトスワン
呼び方や成立条件は、考案者や解説資料によって異なる場合があります。
一応、解説しましたが、個人的にすべて覚える必要はないと考えています。
そして、すべて使う必要もありません。
理由は、
トレードでは、使うパターンを絞って検証することが大切だからです。
パターンを増やすことよりも、同じ基準で見つけて振り返れることを重視しましょう。
ですので、多くのハーモニックパターンを紹介しましたが、すべて習得する必要はありません。
最初は、クラシックハーモニックパターンの習得に集中することをオススメします。
PRZの探し方|XA・AB・BCを分けて測る
ハーモニックパターンは以下の2つを理解することで、いっきに習得が加速します。
①代表的なXABCDパターンの見方:[XAの計測]+[ABCDの計測]
②3つの波の計測基準
それでは、解説していきます。
①[XAを基準にした計測]+[ABCDの値幅の計測]
ハーモニックパターンだけ覚えると複雑そうに見えますが、分解すると意外とシンプルな構造です。
まずは、次のように分けて考えてみてください。
代表的なXABCD型は、XAの計測とABCDの値幅を分けると理解しやすくなります。
これが ハーモニックパターンの基本となります。

上図では、2つの計測を組み合わせるイメージを示しています。
XAを基準にした価格と、ABをCから投影した価格などが、近い場所に集まるかを確認します。
これは理解のための分解図です。
すべてがAB=CDの等倍になるわけではなく、ABの1.27倍や1.618倍を用いる形もあります。
また、DがXの内側に収まるパターンと、Xを超えるパターンでは、XAに対する条件が異なります。
②3つの波の計測基準(※重要)
この記事を読んでいる方には、さらに、ハーモニックパターンの理解を深めて頂きたいので、さらに詳しく分かりやすく解説をしていきます。
ここでは、数値よりも先に「基準となる波」を確認しましょう。
それが、『XA・AB・BCの計測基準』です!
基準にする波を取り違えると、同じ127%や161.8%でも別の価格になります。
ハーモニックパターンは
- ①X → A
- ②A → B
- ③B → C
の3つの波があります。
この3つの波を基に、D地点付近の価格を複数の方法で計算します。
計算した価格帯が重なる場所を、PRZの候補として見ていきます。
3つの波を分解して、どの値幅を測っているか確認していきましょう!
①X → A
②A → B
③B → C
同じチャートでも、基準にする波は3通りあります。
X → A:Aから測る戻り・拡張の比率
A → B:ABの値幅をCから投影する比率
B → C:Cから測るBCの拡張比率
計測値が重なることと、実際に注文が集まっていることは別です。
あなたも、どこかの波を軸に押し目買いや、どこかの波を軸に決済ポイントを探していますよね。
複数の計測結果が集まる価格帯を探しますが、実際の注文量はチャートだけでは分かりません。
また、これより説明で出てくる
リトレースメントとは、フィボナッチリトレースメント
エクスパンションとは、フィボナッチエクスパンション
エクステンションとは、フィボナッチエクステンション
のことを言います。
重要なポイントは、
『異なる計測結果が近い価格に集まっているか』
ということです。
以下のチャートをご覧ください。
以下は、バタフライの解説に用いている過去チャートです。

強くD地点で反発していますね。
なぜ、D地点で大きな反発が起こったのか?
ここでは、反発した付近に複数の計測値が集まっていたことを確認できます。

上図を参考に、以下の解説を読むとより深くハーモニックパターンが理解できます。
ここからの図は、XA・AB・BCの計測値が近づく様子を学ぶための過去例です。
この3つの数値だけでバタフライの成立を決めず、Bの位置など、パターン固有の条件も確認してください。
Scott Carneyの公式解説では、理想的なバタフライのBはXAの0.786、DはXAの1.27を重視しています。
参考:Scott Carney公式「Butterfly Pattern」。
それでは、XA・AB・BCを1つずつ測ってみましょう。
【X-Aの波を意識しているトレーダー】

上図はAを0%、Xを100%として、D付近の127%を確認する例です。
この場合、AからDまでの値幅がXAの約1.27倍で、DはXを超える位置になります。
ツール名がリトレースメントでも、100%を超えた部分はXAの範囲外への拡張です。
【A-B(A-B-C)の波を意識しているトレーダー】

A-Bの波形を意識しているトレーダーも、もちろんいます。
A-Bの波を軸にトレードしているトレーダーは、N波動を意識します。
おそらく皆さんも、N字の波はトレンドフォローをしていれば意識するはずです。
N波の値幅を考えると、一般的にA-B-Cのフィボナッチエクスパンションで測ります。
D地点を見て下さい。
フィボナッチエクスパンションでA-B-Cを測ってみると、
D地点は『161.8%』
つまり、CからDまでの値幅が、ABの約1.618倍という意味です。
AB=CDの等倍とは異なるので、混同しないようにしましょう。
この161.8%を、すべてのハーモニックパターンに共通する条件として使うわけではありません。
しかし、まだあります。
B-Cの波です。
【B-Cの波を意識しているトレーダー】

B-Cの波を意識しているトレーダーもいます。
つまり、B-Cを軸に値幅を予測しているトレーダーもいるということです。
ここでは、BからCへの値幅を基準に、CからDまでの下落幅を測ります。
図の表示はCが0%、Bが100%です。
上図のチャートをご覧ください。
D地点は、フィボナッチエクステンション200%ですね。
200%は、CからDまでがBCの2倍という意味です。
Bを超えて進んだ部分(BからDまで)だけを取り出すと、BCと同じ値幅になります。
少し、解説が長くなったので、この項目をまとめておきますね。
| 図の計測 | 基準 | D付近の読み方 |
|---|---|---|
| XA:127% | A=0%、X=100% | ADの値幅がXAの約1.27倍 |
| ABC:161.8% | ABの値幅をCから投影 | CDの値幅がABの約1.618倍 |
| BC:200% | C=0%、B=100% | CDの値幅がBCの2倍/BDはBCと同じ値幅 |
この表は掲載チャートの読み方であり、すべてのパターンに共通する比率の一覧ではありません。
[XAを基準にした計測]+[ABCDの値幅の計測]
XA・AB・BCをそれぞれの基準で測り、近い価格帯に集まるかを見る。
計測値の重なりは、反転を検討する材料の1つです。
私は、オリジナルで作成した、たった4クリックでハーモニックパターンを分析する専用インジケーターを利用しています。
複数の比率とPRZを確認するためのMT4インジケーター【Harmonic Analytics】です。
ハーモニックパターンを使う前に確認したい3つの注意点
ここまでで、D地点の候補を探す考え方はつかめたでしょうか?
最後に、『形が見つかった後、何を確認するのか?』
実際に使う前の注意点をまとめておきます。
確認したいのは、次の3点です。
- 注意点①|形の美しさだけで判断しない
- 注意点②|PRZに届いても反転確定ではない
- 注意点③|損切りと見送り条件を先に決める
注意点①|形の美しさだけで判断しない
『綺麗に見える形でも、比率は別に確認する』
形だけで判断すると、都合のよい高値・安値を選んでしまうことがあります。
先にも述べたように「ダブルトップ」「ヘッド&ショルダー」などのチャートパターンをはじめ、ダウ理論、エリオット波動など、テクニカル分析の王道は、波の形を重視しています。
同じ時間足の、どの高値・安値を採用するかを決めてから計測しましょう。
もちろん、ハーモニックパターンも同じです。
比率が合わない場合は、無理にパターン名を付ける必要はありません。
注意点②|PRZに届いても反転確定ではない
こちらも、先ほど解説しましたね。
XA・AB・BCの計測値が集まっても、価格がそのまま進むことはあります。
上位足の流れや周囲の高値・安値、到達後のローソク足を合わせて確認してください。
もう一度、チャートと各種フィボナッチで確認しておきましょう!



注意点③|損切りと見送り条件を先に決める
最後は、エントリーする前の準備です。
PRZだけを見て注文を出す前に、次の項目を確認しましょう。
チェックする内容は、
- PRZへの到達後、反転を確認する条件を決める
- パターンが崩れる水準を基に損切り候補を決める
- 図のADに対する38.2%・61.8%などを利確候補として比較する
- 条件がそろわなければ見送る
さらに、このまま手法として利用するだけではなく、ご自身の手法にも十分応用を効かせることができます。
まずは過去チャートで、反転した例と通過した例の両方を記録してみてください。
まとめ
ハーモニックパターン手法の基本を分かり易く解説してきました。
最初からすべての比率を覚えようとせず、XABCDを選び、波を測る順番から練習してみましょう。
私も、はじめてハーモニックパターンを理解し、チャートで検証したとき、とても驚きました。
そして、トレードアイデアが止まりませんでした。
実際に、自身の手法に取り入れてからトレードチャンスの幅が広がり、利益も伸びました。
是非、この記事を参考にハーモニックパターン手法の基本を学んでくださいね。





















ハーモニック(調和的な)
パターン(型・図形)